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ラテンベース入門 クラーベを反転させる

クラーベの向きは曲が一度スタートしたら途中で変わることはありません。
でも、ラテン音楽を聴いていると「途中でクラーベの向きが逆になる!」というのを耳にすることがあると思います。
これは
奇数小節のフレーズを入れてクラーべを反転させています。

具体的には…
全てが偶数小節でできている曲を2-3クラーベではじめたら、
最後まで2-3クラーベのままです。
でも、曲の途中に奇数小節でのフレーズがあったらその次の小節からは3サイドが先に聞こえてそこからは3-2クラーベに変わるというわけです。

ちょっとこう文字で書いていてもわかりにくいので、
実際の曲で例示していきます。


ラテン・ジャズのスタンダード
みんな大好き「Maria Cervantes」です。

この曲はテーマ部分は3-2なのですが、モントゥーノというかソロの部分の手前で奇数小節をはさんで2-3クラーベになっています。

まず、イントロテーマとだーっとありますので
2:33位から聴いてみて下さい。
3-2クラーベが鳴っているのがわかると思います。
2:47の部分に1小節のキメがありここが奇数小節になっています。
2:49〜のモントゥーノに入ると2-3クラーベになります。
4:57〜ソロが終わりヴィブラフォンでトゥンバオを弾いて。
5:05〜でキメからの1小節ブレイクして奇数小節をはさむ。
5:07〜再び3-2クラーベになって後テーマを弾く
というような流れになっています。

このような感じでテーマが3-2クラーベで奇数小節を挟んで、
モントゥーノは2-3クラーベという手法は頻繁に用いられます。
クラーベについて記載した記事でも書きましたが、
3-2クラーベは落ち着いたフィール、2-3クラーベは前に進むようなフィールがありますのでモントゥーノでガツンと盛り上げようというような時にはもってこいなアレンジな訳です。
譜面を確認するとわかりやすいとは思うものの、
面倒だったのでMaria Cervantesについては譜面は省略。
「Maria Cervantes」「Sheet」とかで画像検索したら死ぬほど違法アップロード譜面が出てくると思いますのでそれで確認を…
Latin Real Bookを買ってそこに掲載されている譜面を確認してみましょう。

The Latin Real Book – C Edition

価格¥9,657

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Chuck Sher

発行Hal Leonard

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もう1曲。
今度は譜面を眺めながらクラーベを叩いて確認してみましょう。
"Bilongo"というSonの定番曲です。
色々なアレンジがあるのですがこの動画のバージョンはかなり頻繁にクラーベが逆さになっています。

この曲のCoro-Cantaのところまで簡単なコード譜をあげてみましたので、これを追いかけながら確認してみましょう。
さっきのMaria Cervantesと違ってクラベスがなっていないのでわかりにくいかしら…?
まず3-2クラーベで曲がスタートします。
イントロの終わりに1小節奇数小節を入れてクラーベが反転。
歌が入ったAセクションからは2-3クラーベでスタート。
管楽器のリフ後に最後1小節のブレイクが入りここが奇数小節となりクラーベが反転。
0:40〜 Bセクションは3-2クラーベでスタート。
Bセクションが7小節と奇数小節で構成されているので再びクラーベが反転。
0:49〜 Cセクションは2-3クラーベでスタート。
1:13〜 Cセクションの終わりでブレイクが入ってここで奇数小節が入ってクラーベが反転。
1:14〜 Dセクションは3-2クラーベでスタート。
このセクションも7小節と奇数小節で構成されているのでクラーベが反転。
1:23〜 Coro-Cantaが2-3でスタート。

というように、目まぐるしく毎セクション奇数小節を入れ込みクラーベが反転しています。
とはいえ、曲の始まりからクラーベを止まらずそのまま進ませていけばずれたりはしないわけです。
前述した通り、クラーベは曲がスタートしたら決して止まらず刻まれ続けます。
2サイドが2回連続するとか、3サイドが2回連続するみたいなことはありません。
そこで、このように曲のアレンジ上で奇数小節を挟んでクラーベを逆転させるという手法を用いるわけです。
これを演奏前に確認しておくとちょっと安心して演奏できますね。



ただ、こう書いておいてなんなのですが…
このルールに則っておらず奇数小節を挟んだわけでもないのに、突然クラーベが逆転しているという例外的な手法を使っている曲も案外存在します…
曲のメロディーなどなどの都合でその方がよい場合もあるので、
そういうった場合には例外的な手法で用いることもあるようです。
クラーベディレクションにこだわるあまりに、曲の価値を損なわせてしまうようでは本末転倒ですからね〜。
まあ、そういう曲に遭遇することも時にはあるかもしれません。

ただ、クラーベを間違ったサイドで演奏することはやっぱりダメです。
ABEMA

ラテンベース入門 クラーベとコード進行

クラーベとコード進行について書いていきます。
クラーベの向きでコード進行も変わってきます。
というべきなのか、
コード進行によってクラーベの向きを変えますなのか。
鶏と卵的な話でどちらが先にくるのかはケースによるのでしょうがw

True Cuban BassやLatin Bass Bookにも記載があるのですが、
コード進行がクラーベを決定する要素にもなります。
トニック(Tonic)から始まるコード進行は2−3です。
モントゥーノでよくでてくるコード進行ですが
Ⅰ−Ⅳ−Ⅴ−Ⅳの場合は一般に2-3
となります。
これが違和感なく思えるのは、
解放感がある2サイドにトニック(Ⅰ△7)が配置され、
緊張感がある3サイドにドミナント(Ⅴ7)が配置されているからと思います。
3サイドの最後の音であるポンチェ(3サイドの4拍目)でもリズムとハーモニーの解決感が一致しています。

ドミナント(Dominant)から始まるコード進行は3−2です。
Ⅴ-Ⅳ-Ⅰ-Ⅳのコード進行は、トニックから始まるものとは逆で一般に3–2になります。
これは2−3のときとは逆で
緊張感のある3サイドでまずドミナント(Ⅴ7)が置かれ
ポンチェ(3サイドの4拍目)にトニックがきてリズムの解決感とハーモニーの解決感が一致。
そして、解放感がある2サイドにトニックを配置いるためクラーベとコード進行が一致している感じがします。

と、ここまで書いてきましたがあくまでコード進行だけで判断するとこうだようという話でして実際はメロディーの動きでも判断してクラーベが逆になってたりというケースもあります。
あくまでこのコード進行だと一般的にはこうなるという話です。

ベーシスト的にはとりあえず、初見でクラーベの向きが謎な時などは最初はベーシックなトゥンバオを弾いておきましょうw
そして、メロディーの流れなどでクラーベが判別できてきたらバリエーションをつけていくようにしましょう。



ABEMA

ラテンベース入門 サルサの曲構成

少しベースの話から離れてサルサの楽曲構成について書いていきたいと思います。
僕自身、ジャズなどのフォームに慣れて演奏していたので始めた当初はラテンの楽曲の構成に戸惑うことばかりでした。
ラテン・ジャズなどを演奏する上でもこれを知っておくと展開が理解しやすいと思います。
テーマ
普通のポピュラー音楽の構成は、イントロ、Aメロ、Bメロ、サビなどの組み合わせでできていますね。
ジャズなどでいうところのテーマがAメロBメロサビ/洋楽でいうところのヴァース/コーラスとか。
サルサの曲構成もイントロ〜そこまではあまり普通のポップスと変わりません。
とりあえず、ここでは前半部分をテーマとしておきます。
サルサのもとになった少し古い形式のジャンルであるソン(Son) ではここまでのことをギアと呼びます。
テーマが終わった後半からの展開がラテン特有のものとなります。



モントゥーノとトゥンバオ

テーマが終わった後からがいよいよラテン特有の展開となっていきます。 
4〜8小節程度のコード進行で繰り返しのセクションで盛り上がって行く部分です。
この繰り返しのセクションを
”モントゥーノ(Montuno)”
と呼びます。
モントゥーノという言葉を
「ラテン音楽ピアノのパターン」
と認識されていることが多いかと思います。
本来モントゥーノとは曲のセクションの名前です。
このピアノのパターントゥンバオ(Tumbao)といいます。 
以前の記事でも書きましたが、トゥンバオとはピアノ、ベース、コンガによって繰り返し演奏されるリズムパターンのことをいいます。

コロ–カンタ(Coro–Canta)

普通はモントゥーノセクションに入ると、
まずコーラスとボーカルの掛け合い(コール&レスポンス)がスタートします。

このコーラスのことをコロ (Coro)、ボーカルの掛け合いのことをカンタ(Cantata)といい、モントゥーノセクションの中でもこの部分をコローカンタ (Coro-Canta)と称します。
このコロ–カンタのセクションが曲の中で最高に盛り上がる場面となります。

シンプルなコード進行によることがほとんどで、基本的に繰り返し回数は決まっておらず、次の展開に進むまでコーラスと掛け合いながらボーカルは即興で歌い続けます。
この即興の部分をソネオ(Soneo)といい、即興でかっちょよく歌える歌手のことをソネーロ(Sonero)と呼びます。

ここでコーラスと掛け合うのがボーカルではなく管楽器などによるソロの場合はCoro-Solo(コロ-ソロ)といいます。

Mambo(マンボ)

コロ-カンタの後にくる管楽器のリフのセクションをマンボ(Mambo)と呼びます。
(リズムやジャンルで“マンボ(Mambo)“という同じ呼び名のものがあるのですがそれとは別のものです
Mamboはコロ–カンタ部分とコード進行が変化したり、リズムセクションに仕掛けをつけたりすることもあります。

コロ-カンタ2回目

通常はマンボの後にもう一度コロ-カンタが入ります。

エンディング

そして、エンディングでおしまい。
これは曲によって様々です。

以上をまとめて、基本的なよくある構成としては

 前半【イントロ】~【テーマ】

後半【モントゥーノ】
【コロ-カンタ】–【マンボ】–【コロ–カンタ】–【エンディング】

このようにマンボの後はもう一度コロ-カンタに戻ってからエンディングですが、
エンディングにいかず、もう一度マンボ、コロ-カンタを繰り返すこともよくあります。
ピアノや管楽器、打楽器など楽器によるソロがある場合は、コロ-カンタとマンボの間に入ることが多いです。
ただあくまでもよくある基本的な構成ですので、全ての曲がこれに当てはまるというわけではないです。

では、実際の曲でこの構成を確認してみましょう。
※元々貼っていた動画がいつの間にやら非公開になっていたので、
別の動画に差し替えそれに合わせ下記の内容も書き換えてます。
(2021/1/31)
 まずイントロ。  
 0:50〜
 テーマ
 2:05〜
モントゥーノ(Montuno) 
短いマンボ(Mambo)を挟んで
2:21〜
コロ-カンタ(Coro–Canta)
 3:34〜 
マンボ(Mambo)になります。
 3:50〜 
2回目のコロ-カンタ(Coro-Canta) 
 4:22〜 
2回目のマンボ(Mambo)です
 4:37〜
3回目のコロ-カンタ(Coro-Canta)
1,2回目と違うメロディになっています。
 5:01〜
エンディング

もう1曲みてみましょう。

※元々貼っていた動画がいつの間にやら非公開になっていたので、
別の動画に差し替えそれに合わせ下記の内容も書き換えてます。
(2019/5/11)

まずイントロからのテーマです。
どどーんと仕掛けがあってからのモントゥーノ(Montuno)
3:03〜 
コロ-ソロ(Coro-Solo) コーラスとトランペットのソロで掛け合いがあります。
3:28〜
コロ-カンタ(Coro-Canta)
4:59〜
ピアノソロです。
6:43〜 
Conga Soloです。 
僕は最初知らずに本番でがっつりと大失敗をした覚えがあるのですが…。
ジャズの4バース的なのとは違い、
ドラムやパーカションソロの時にピアノやベース、他のパーカッションもソロの時に休んだりしません。 
トゥンバオし続けて下さい。 
7:36〜 
コンガソロが終わりマンボ(Mambo)になります。
8:12〜
マンボ(Mambo)が終わったり2回目のコロ-カンタ(Coro-Canta)になります。
8:47〜
トランペットソロ
9:57〜 
3回めのコロ-カンタ(Coro-Canta)
10:38〜 
エンディング
その他に出てこなかったものとして、以下のものもモントゥーノセクションででてくるやつです。

Mona(モニャ)

2回目以降のコロ-カンタの後に登場する管楽器のリフをMoña(モニャ)と称します。
モニャは1曲の中に複数現れることも珍しくないですし、即興で演奏したりします。
こちらは2小節ないし4小節単位のフレーズを繰り返して、
多くはマンボに比べて、ハーモニーや構成がシンプルでコード進行もコロ-カンタのものをそのまま用います。
このセクションは曲によってあったり、なかったりですがその場のノリで追加されたり、削られたりということもしばしあります。

マンボとモニャの違いについては僕はこんな認識だったのですが、
確証のある出典が確認できなかったのでなんとなくな感じで…。
最近、会う人みんなに「マンボとモニャってどう違うの?」
と聞いてみていたのですがみんな答えが違いましたwww
正解だれか教えて下さい…。

(2019/5/11追記)
「サルサ・フォーラム」という掲示板的なやつでこんな議論がなされているものがありました。
そこでの"mambos vs monas"というスレッドで後半groovetpt氏が音源事例出して違いを説明しています。
ざっと読んでみたところ大体僕の書いた認識で合っていましたw
Bomba Cubano(ボンバ・クバーノ)
このセクションも曲によってあったり、なかったりその場のノリで追加されたり、削られたりという感じです。
どんな感じかっていうと、4:10〜4:30あたりのやつです。
このBomba Cubanoでのベースの奏法についてはまた記事にしたいと思います。
ベースがかっこいいところです!
という感じで、サルサの基本的な曲構成について書いてみました。
モントゥーノ以降はほぼほぼ同じコード進行で、ずーっと同じこと弾いているなんてのもざらなのですが今どういうセクションにいるのかっていうのは常に意識しておきましょう。
他の音楽に比べるとかなり明確にわかりやすくキュー出しとかもします。
同じことやっているだけにどこだかわからなくなりロストしがちなのです…。
そして、結構その場の雰囲気でモントゥーノ以降の構成を変えたりということもしょっちゅうあるので、周りをよく聴き、注意して演奏しましょう〜。



ABEMA

ラテンベース入門 クラーベに基づいたフレージング


クラーベの機能

ラテン音楽を演奏する上で大切なのは、
イン・クラーベであり続ける
ということです。
アレンジを構成するリズム/メロディ/ハーモニー全てがクラーベに沿うように展開していきます。

この記事ではハーモニー、メロディについてはおいておいて。
ひとまずリズムについて書いていきたいと思います。

クラーベにリズムを対応させよう

ラテン音楽の各楽器のパターンはクラーベによって形成されています。
ですので、クラーベの種類によってどのようなパターン/フレーズを演奏するかが決定されます。
基本的なルールとしては、
・クラーベの2サイドの小節ではダウンビート(表拍)を強調する。
・クラーベの3サイドの小節ではアップビート(裏拍)を強調する。

わかりやすい2小節のピアノのトゥンバオのパターンを例としてあげてみます。
Ex.1a 2-3クラーベでのピアノのトゥンバオ
まず2-3クラーベでのピアノのトゥンバオのパターン。
2サイドである1小節目は表拍から始まるフレーズで、
3サイドの2小節目は全て裏拍で始まるフレーズになっています。
したがって、このトゥンバオは2-3クラーベに沿ったトゥンバオとなるわけです。
Ex.1b 3-2クラーベでのピアノのトゥンバオ
Ex.1aのパターンを3-2で演奏する場合は、小節を逆さまにして裏拍から始まるフレーズから始めればよいわけです。
リズムスタイルなどによりこのルールから外れるものもありますが、基本的にはこのルールに基づいてフレージングされます。
クラーベに影響されないトゥンバオのパターンもあります。
(ベースでいうと以前の記事のようなパターン)
下記のようなピアノのトゥンバオはクラーベに影響されずに演奏できます。
Ex.2-1(2-3で)
Ex.2-1(3-2で)
Ex.2-2(2-3で)
Ex.2-2(3-2で)
これらはソンなどにおいてトレスなどでよく演奏されるパターンです。
表拍(1,3拍目)を強調しないで、アップビート(2,4拍目)を強調した1小節パターンとなっています。
このように
ダウンビート(表拍)を省略し、シンコペートした1小節のパターンを演奏するのであればクラーベとは衝突しません
まとめ
1.クラーベの2サイドの小節ではダウンビート(表拍)を強調。
2.クラーベの3サイドの小節ではアップビート(裏拍)を強調。
3.ダウンビート(表拍)を省略し、シンコペートした1小節のパターンを演奏するのであればクラーベとは衝突しない。

クラーベに基づくベース・トゥンバオのフレーズ

とりあえず、ここまではピアノトゥンバオを例にクラーベの反転によるフレーズの変化を解説してきました。
ベースラインにおいても同様のルールでフレーズを変化させていきます。
通常のベーストゥンバオではこれらの影響を受けませんが、
トゥンバオを複雑化させていった場合これを注意していく必要があります。
ここで幾つかのクラーベに沿ったトゥンバオをクラーベの向きが正しい例と間違った例を並べてみます。
クラーベに当てはまっているものをイン・クラーベ
クラーベと当てはまらないものをオフ・クラーベ
といいます。
Ex.1
Ex.1 (2-3 in Clave)
Ex.1(3-2 Off Clave)
Ex.1は2小節(1クラーベ)のフレーズです。

上段2-3のトゥンバオがイン・クラーベです。
上段だと2サイドで表拍を強調したフレーズ、3サイドで裏拍を強調したフレーズとなっています。
3サイドのフレーズはクラーベとシンクロしています。
下段の3-2の場合2サイドで裏拍を強調したフレーズになり、
クラーベに当てはまらないフレーズとなっています。
Ex.2
Ex.2(2-3 In Clave)
Ex.2(3-2 Off Clave)
Ex.2はCachaoの有名なフレーズで、4小節(2クラーベ)でできています。
上段2-3のトゥンバオがイン・クラーベです。
こちらもEx.1と同様に上段だと2サイドで表拍を強調したフレーズ、3サイドで裏拍を強調したフレーズとなっています。
3サイドのフレーズはクラーベとシンクロしています。
下段の3-2の場合2サイドで裏拍を強調したフレーズになり、
クラーベに当てはまらないフレーズとなっています。
Ex.3
Ex.3(2-3 Off Clave)
Ex.3(3-2 In Clave)
Ex.3は、2小節(1クラーベ)のフレーズです。
下段3-2のトゥンバオがイン・クラーベです。
上段の2-3の場合、3サイドでの3拍目が裏拍でないと不自然な感じでオフ・クラーベです。
下段の3-2だと2サイドで表拍のフレージングがクラーベと当てはまります。
Ex.4

Ex.4(2-3 Off Clave)

Ex.4(3-2 In Clave)

Ex.4は、4小節(2クラーベ)のフレーズです。
下段3-2のトゥンバオがイン・クラーベです。
上段の2-3の場合、2小節目の3サイドでの3拍目の表拍のフレーズ、3小節目の2サイドでの1拍目が裏拍でのフレーズがオフ・クラーベです。
下段の3-2だと2サイドで表拍のフレージングがクラーベと当てはまります。

ということで、2-3/3-2クラーベでのフレージングについて簡単に書いてきました。
とりあえず、例示したのはソン・クラーベでのフレージングだったのですがルンバ・クラーベになるとまたベースラインもこれによって変わってきます。
これについても今後書いていきたいと思います。



ABEMA

ラテンベース入門 記事一覧

「はじめに」

 「ラテンって何?」

「ラテンベースの教則本」※3番人気の記事です

「リズムの取り方」

「クラーベ」

「シンコペイトしないトゥンバオ」※5番人気の記事です

「ラテンベースの大半はこれ」

「トゥンバオとクラーベ」※1番人気の記事です

「クラーベに基づいたフレージング」

「サルサの曲構成」※4番人気の記事です

「クラーベとコード進行」

「クラーベを反転させる」

「Cha-Cha-Cháのベース基本編」

「Cha-Cha-Cháのベース発展形その1」

「Cha-Cha-Cháのベース発展形その2」

「6/8のクラーベについて その1」

「6/8のクラーベについて その2」

「Afro〜6/8拍子(ハチロク)のベース その1」

「Afro〜6/8拍子(ハチロク)のベース その2」

「ちょっとややこしい進行の時の対処法」

「トゥンバオの訛り その1」

「トゥンバオの訛り その2」

「Danzónのベース その1」

「Danzónのベース その2」

「ラテンベースの教則本 その2 Timbaとか最近のもの」

「トゥンバオがどうしても弾けない人向けの練習」

「Boleroのベース」

「パーム・ミュート奏法(PALM MUTE)」※2番人気の記事です

「Ian Stewartのレッスン動画紹介(Timba Bass)」

「ラテン音楽を学ぶための本色々」

「Son(ソン)のベース」

「Son Montuno(ソン・モントゥーノ)のベース」

「Guaracha(ワラチャ)のベース」

「Guaracha(ワラチャ)のベースの発展」

「クラーベに左右されないTumbao〜Clave Neutral その1 USP Unanticipated-Single-Ponche」

「クラーベに左右されないTumbao〜Clave Neutral その2 UDP〜Unanticipated Double-Ponche」

「クラーベに左右されないTumbao〜Clave Neutral その3 ASP〜Anticipated Single-Ponche」

「クラーベに左右されないTumbao〜Clave Neutral その4 ADP〜Anticipated Double-Ponche」

「Clave Neutralの全パターンまとめ」

【Pick Up Maestro】 Vol.1 Israel Lopez"Cachao"

【Pick Up Maestro】Vol.2 Al McKibbon

【Pick Up Maestro】 Vol.3 Bobby Rodríguez
ラテンセッションでよくやる曲とか

番外編「ラテンセッションの譜面」

単発レッスンについて「トゥンバオを弾けるようになろう講座」
ABEMA

ラテンベース入門 「シンコペイトしないトゥンバオ」


ようやくベースラインの話になってきました。
まず、トゥンバオ(Tumbao)という単語について。

トゥンバオというのは、
ピアノやベース、コンガでのベーシックな繰り返しのリズムパターンのこと
を言います。

クラーベとの関係性やラインの組み立て方など色々難しい話はあるのですが、まずは簡単なベースのトゥンバオから弾いて練習してみましょう。

シンコペイトしないトゥンバオEx.1

Guaracha(ワラチャ)のモントゥーノセクションなどで用いられるトゥンバオです。
弾く音は、1拍目にRoot音、2拍目の裏が5th、3拍目がRootのオクターブ上というような音使いが多く用いられますがどのように弾いても大丈夫です。
まずはこのようなシンコペーションしていない古典的なトゥンバオのパターンで少しずつ慣れていきましょう。
シンコペイトしないトゥンバオEx.2-1

もう一つこのバリエーションとなるトゥンバオを。
これもGuaracha(ワラチャ)などで用いられる一番基礎的なパターンの一つです。
またその他のスタイルでも次の記事に記載している標準的なトゥンバオのバリエーションとしてミックスして使われます。
特徴としては2拍目の表を弾いているので、独特のグルーヴとなります。
2拍目の裏に強いアクセントを置きます。
シンコペイトしないトゥンバオEx.2-2
このように変化つけたパターンもよく用います。
シンコペイトしないトゥンバオEx.2-3
Ex.2-1のトゥンバオを少し変化させて、4拍目の4分音符を8分2つにしています。
こうすると4拍目がコンガのトゥンバオとユニゾンになってグルーヴがコントロールしやすいです。
Ex.2-2のトゥンバオも同様に変化つけてみましょう。
下記のようにして上記のトゥンバオを弾いてみましょう。
1.1拍目3拍目にクリックを鳴らして/足は2分音符で刻む
2.8分裏にクリックを鳴らして/足は2分音符で刻む
3.曲のコード進行に合わせて1〜3の練習をする
ここまでやったトゥンバオはクラーベが2-3/3-2どちらに変化してもフレージングは変わりません。
しかしながら、クラーベに対してベースラインがどう動いているのか意識するとアンサンブルしやすくなると思います。

ということで、足でクラーベを刻みながらこれらのトゥンバオを弾いてみるのは非常に効果的な練習になります。
下記のようにしてトゥンバオを弾いてみましょう。
1.クラーベに合わせて/足は2分音符で刻む。
2.1拍目3拍目にクリックを鳴らして/足でクラーベを刻む
3.8分裏にクリックを鳴らして/足でクラーベを刻む
4.曲のコード進行に合わせて1〜3の練習をする

クリック代わりにクラーベを鳴らして練習するのに、
こちらを使ってみましょう。
なんとソン・クラーベ/ルンバ・クラーベを鳴らせるメトロノームです。



ABEMA

ラテンベース入門 「クラーベ」



ようやくラテンっぽい内容になってきました。
が、まだベースを弾く段階になっておりませんwww

クラーベという単語はラテンをやったことがない方でも聞いたことある人もいるかもしれません。
オラシオ・エルナンデスというドラマーがフットクラーベを使ったドラムソロで他ジャンルの音楽シーンでも有名になりましたよね。

Clave(クラーベ)とはスペイン語で“鍵”という意味です。
即ちラテン音楽で鍵となるリズムなのです。
このリズムパターンをクラベスという拍子木のような楽器を叩いたり、他のパーカッションで刻んだりします。
このクラーベというパターンがラテン音楽のフレーズやパターンを作る上で重要な要素になります

クラーベとは…

Tension&Relalease(緊張と解放)の関係にある2つのリズムフィギアを繰り返すパターンのことです。
2小節のフレーズで成り立ち、2分音符のパルスでカウントを行います。
1小節ずつで区分けされる2つのリズムパターンを合体した形で構成されるパターンです。

クラーベのパターンは
「3つの音からなる小節」=3サイド
「2つの音からなる小節」=2サイド
で構成されていてどちらが先にくるかによって
3-2(スリーツー)、2-3(ツースリー)
という2つのパターンで呼びます。
3サイドで緊張感(テンション)
2サイドで解放感(リリース)
を感じるようなフィールになっています。

2-3の方が前に進んで行く感じがあります。
1小節目の2サイドで解放感を感じるリズムが先に出て、
2小節目で緊張感が出されます。
というような感じで、2小節パターンの2小節目で緊張感が出てくるので次に進んでいく感覚が演出されるので前に進んでいくようなフィーリングがあるのかと思います。

3-2の方は落ち着いた感じです。
1小節目の3サイドで緊張感を出して、
2小節目の2サイドで解放感を出します。
というような感じで、2小節間でビートが一段落するため安定感のある落ち着いたフィーリングになっているのかと思います。
クラーベはほとんどのキューバ音楽のリズムの土台になるもので、楽器のパターン、メロディのフレーズ、アドリブなども全てクラーベに沿って展開します。

クラーベには大きく[3種類]のパターンと、
この2小節パターンの前後を入れ替えた
それぞれの2−3,3-2の方向[2パターン] で合計6種類あります。

1.ソン・クラーベ(Son Clave)

2-3 Son Clave

3-2 Son Clave

2.ルンバ・クラーベ(Rumba Clave)

2-3 Rumba Clave

3-2 Rumba Clave

6/8クラーベ/ベンベクラーベ(Bembe Clave)

上段がクラーベのパターンで、下段がパルスです。
一応、両方書いておきますが2-3のBembe Claveのパターンはあまり用いられません。

3-2 Bembe Clave

2-3 Bembe Clave

6/8拍子のクラーベはパルスの感じ方が大切なのでこれも併記しておきました。
表記の仕方やパルスの感じ方についてや、ルンバクラーベとの関係性など色々知っておくべき要素があるのですが、長くなるので
また別の記事で突っ込んで説明したいと思います。

というようにクラーベの各種類を紹介してきました。
それぞれパルスと共に叩けるようにしましょう

例えば
1.足でパルスを刻みながら、クラーベを手でクラップする。
2.片手でクラーベ、もう一方の手でパルスを叩く
3.左右の手を入れ替えて同様に…
クラーベについては、キューバ音楽の核となるものです。
それ故に知っておくべきことは沢山あるのですがキリがないのでひとまず紹介だけ。



ABEMA

ラテンベース入門 「リズムの取り方」

基礎的なラテン音楽でのベースラインを学ぶ前に…
まずは大前提になるタイムの取り方について書いていきます。
ラテン音楽は、2小節のグルーヴを最小単位として捉えて、
2分音符のパルスでカウントして演奏します。
グルーヴを2/2拍子、in 2、カットタイムで捉えています。

ただし、伝統的な記譜法では2/4拍子で記譜していましたが、
現在は4/4拍子で記譜することが一般的です。

ベースラインとパルスを併記すると下記のような感じになります。
パルスを下記のようにin 4で感じるとリズムがせせこましく聴こえますのでやめましょう。
譜面の表記を、省スペースの為などで倍にして下記のように書くこともありますが、あまりおすすめいたしません。
16ビート的にみえてしまうんですよね。
Timbaとかではこういう表記の方がいいかもしれません。

後で紹介するクラーベという概念はフレージングにおいて非常に重要なのですが、その前提として
ラテン音楽においてはin 2でリズムを取るということがとても重要です。



ABEMA

ラテンベース入門 「ラテンって何?」

根本的にここですれ違いが多いので、
まずこのラテンっていう言葉の定義をしっかりしないといけませんね。

まず、一般的に言われている広義の意味でラテン音楽というのは、
「中南米=ラテン・アメリカ」の音楽のことです。
中南米というのは、メキシコや南米大陸の地域、カリブ海を含む広い地域の事を指します。
そして、主にスペイン語、ポルトガル語圏の文化を「ラテン・アメリカ」と呼びます。
「ラテン」と言ってもその範囲はとても広くてどこまでを「ラテン音楽」と呼ぶのかは曖昧です。

サンバ、ボサノヴァ、レゲエ、フラメンコ、マリアッチ、カリプソ、バチャータ、サルサ、メレンゲなどなど
様々なものをラテン音楽と称していますが、
少なくとも日本の演奏家の間では「サルサ」、「マンボ」などの

スペイン語圏の音楽を「ラテン音楽」

と呼び、

「ボサノヴァ」や「サンバ」などポルトガル語圏の音楽は
ラテンに含まない

という考え方が一般的です。
サンバなどは単にブラジル音楽と称しています。
ここが大きく齟齬が起きがちなところですね。

熟練したジャズ系のミュージシャンなどでも勘違いされている方が多いので、ラテンとブラジル音楽のグルーヴが混在する意味不明状態な音楽が発生してしまうわけです。
まあ、カッコ良ければなんでもよくはあるのですが。
それぞれ根本的にグルーヴのポイントが違うのでそれをわからずにやってうまくいくことはほぼないです…。

とりあえず、ここではしばらく
ラテン音楽の中でもキューバの音楽を中心とした

アフロ・キューバン(Afro-Cuban)

と称される音楽のベースについて解説していきたいと思います。

ABEMA

ラテンベース入門 「はじめに」

ラテンベースをやられている
素晴らし過ぎる日本の諸先輩方がたくさんいらっしゃるのに
「おれが書くのもなー」という気は物凄くするのですがね。
 
「ラテン」「ベース」
とか
「トゥンバオ」「弾き方」
みたいなので検索すると碌なコンテツがない!
ネット上の日本語コンテツでラテンベースに関する資料があまりに少ない…。
これじゃいつまでもラテンをやるミュージシャンが増えないのは当たり前。

ということで、僕が書いていこうかと思います。
現状、ネット上でしっかり参考になる日本語ラテンベースコンテツというと…
伊藤寛康さんのweb siteに載っているかつてJazz Life誌に掲載されていたトゥンバオ天国だけかと思います。

他も一応あるにはあったのですが、ラテン専門にしてない方のコンテツなので微妙なのが多いです…。
(これいいよみたいなのがあれば教えていただきたいです〜!)
 
パーカッションやピアノは比較的しっかりととまでは言えないまでも比較的情報があるのですが、ベースは少ないですね。
ということで、少しずつこちらで解説をしていきたいと思っています。
ABEMA