「レッスンブログ」カテゴリーアーカイブ

ベースレッスン「メジャースケール2Octaveを12keyで弾いてみる」

メジャースケールの練習をしていきましょう。
それぞれのKeyで2オクターブずつ弾いていきます。
人差指でポジション移動していくような運指になっていきます。
タブ譜下にある「人→人」というところでポジション移動を行います。
上行下行で運指が異なるので注意しましょう。

一応、下記の譜面のように運指やポジションを示していますが、
慣れてきましたら自由な運指/ポジションで弾いて構いません。

PDFでファイルもこちらにアップしておきました

他のコードやスケールを練習していく中でも、メジャー・スケールは基本になるものです。
譜面を見ずにそらで自由に弾けるようにしていきましょう。
ABEMA

ANGRAの”Holy Land”はメタルだけどガッツリとブラジル音楽じゃない?

SNSではボチボチと書いているのですが、メタル好きなんですよ。
まあ、自分が演奏することは全然ないのですけどwww

で、特に好きなのはいわゆるメロスピ…メロディック・スピード・メタルってやつですね。
Helloweenとか、Dragon Forceとか、Sonata Arcticaとか、Rhapsody of Fireとかそのあたり。

メロスピは、ヘヴィメタルをよりメロディアスに。
オーケストラや合唱を導入して、ひたすらにドラマティックさを増加させた音楽です。
そして、基本は高速。
歌詞やアートワークは、ファンタジックなものが多く、ドラゴン、炎、聖剣あたりは普通にでてくる中二病全開のRPG的な世界観です。

耳に残りやすいくどめのメロディ。
とりあえず、ツーバスは常にドコドコ逝っとけな高速なリズム。
中二病大全開のファンタジックな世界観。
故に
「クサい」
「ダサい」
「クサメタル」などとも呼ばれることもあります。
「だがそれがいい!! 」のです。
 そんな中でも僕が中高生の頃特にハマっていたバンドがこちら。
ANGRAです。
この"Carry On"はメタル史に残る名曲ですね〜。
ANGRAはブラジルのバンドなのですが、この曲が収録された1st Album"Angel's Crying"はなかなかの衝撃作でした。
そんな中出た2nd Albumが"Holy Land"でした。
このアルバムは色々と賛否両論なのですが、僕的には発売当時ハマっていました。
今、聞き返してみるとなかなか新鮮というか…
昔聴いてた時には全く気がつかなかったけどブラジル音楽要素がテンコ盛り… 
自分がブラジル音楽にハマったルーツは意外にもここだったのかも!
いやはや、メタルは全ての音楽に通ずるのだ。
全11曲中の半分くらいはブラジル音楽要素ありです。
こんなメタルは中々ないですよね~

ブラジル音楽サイドからこのアルバムが語られることはないので簡単に書いてみましょう。
M-2."Nothing to say"
頭のキメはサンバですね。
サンバのキメからのメタルリフは燃えます。
M-3."Silence and Distance"
これはただ単に三連系の曲とも捉えられるのですが、ドラムのライドのパターン的にAfro Brazilianなのかなーとも聞こえました。
M-4."CarolinaⅣ"
10分越えの大作ですが、イントロ、エンディングのパートはもろにForróですよね~
そして、ベースのタッピングソロの後のフルートのメロはエルメート・パスコアール先生の名曲"Bebe"を引用しているじゃないですか…
その後のピアノソロパートはBaiãoのリズムですよね〜。
M-5.”Holy Land”
いきなりビリンバウが登場。
イントロのピアノのリフもバーデン・パウエルの名曲"ビリンバウ"を引用した感じですよね~
パーカッションもForró感ありありです。
バンドが入るまではまるまるブラジル音楽!
トライアングルで刻みとか入れたらメタルに聞こえないかもwww
エンディングもイントロと同様ですが、さらにForró風味。
M-6."The Shaman"
イントロでなってるカイシャ?がサンバ感を出す中でのメタルギターリフ。
M-8.Z.I.T.O.
間奏で少々聞こえるパーカッション位しかブラジル要素はないかな~
でも、良メタルです!
この曲のギターソロ超好きです。
っていう感じで、このブラジル感はアンドレ・マトスの影響なのかなー。
次のアルバムで脱退しちゃいましたけど…
アンドレの昨年(2019年)の訃報はショッキングでした…
最近のANGRAからはブラジル要素感じられませんからね~
"Temple of Shadows"の収録曲"Late Redemption"には、なんとブラジルの至宝Milton Nascimentoが参加!
これくらいでしょうか?
自分がブラジル音楽の中でも特に好きである、
Hermeto PascoalやForróをメタルを通して聴いていたんだなーと思うと感慨深いですね!
ABEMA

ラテンベース入門 【Pick Up Maestro】 Vol.1 Israel Lopez”Cachao”

ラテンベース入門シリーズですが、「Pick Up Maestro」ということで、
レジェンドベースプレイヤーの紹介、解説をしていきたいと思います。
第一弾はラテンベースの最重要人物として異論は恐らくどこからもないでしょう。
Israel Lopez"Cachao"(イスラエル・ロペス・カチャオ)です。
ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブでも知られているでしょうし、
2020年のRolling Stone誌「史上最高のベーシスト50選」にも28位でランクインしていました。
欧米のプレイヤーが並ぶ中で中々の快挙だと思います。

Israel Lopez”Cachaoのプロフィール

1918年、キューバの首都ハバナ生まれ。
2008年に89歳でお亡くなりになっています。
音楽家一家の生まれで10代の頃からベース奏者として地元オーケストラで活躍していました。
1930年代後半、兄Orestes Lopez(オレステス・ロペス)とともにMambo(マンボ)のリズムを確立し、後の様々なラテン音楽やジャズなどにも大きな影響を与えました。
1962年にへアメリカへ渡り、Tito Puente(ティト・プエンテ)や、Eddie Palmieri(エディ・パルミエリ)、Machito (マチート)、Gloria Estefan(グロリア・エステファン)等など数々のラテンスターと共演していました。

Israel Lopez”Cachao参加する名盤

Cachaoの参加作品は膨大にあるので僕のお気に入りをとりあえず紹介します。
“Master Sessions Volume1”
「Cuban Jam Session In Miniature”Descarga”」Cachao
Cuban Jam Session Vol.1
Cuban Jam Session Vol.2
この "Cuban Jam Sessions"のシリーズが最もプレイヤー的には有名なものだと思います。
アフロ・キューバン音楽をジャズの様な即興を主体としたフォーマットで演奏することを、積極的に行っていました。
これが現在のアフロ・キューバン・ジャズの基本となっていると言えます。
“Mi Tierra”Gloria Estefan
Buena Vista Social Club

特徴的なベースライン

“Descarga Cubanas”
Descarga(デスカルガ)とはジャムセッションのことです。
2-3クラーベに綺麗にハマったCachaoの印象的なフレーズからセッションは始まっています。
これはCachaoのリフの中でも最も有名なものの一つです
様々な曲でこのフレーズは拝借されていますので、ぜひ覚えておきましょう。
Goza Mi Trompeta
こちらもテーマと一体となり、クラーベに沿った印象的なリフです。
“Gandinga,Mondong y Sandunga”
これも有名なリフでいろいろな場面で使われます。
イントロにベースソロがあってからの1:17〜リフがはじまります。
ポリリズミックなリフで難解ですが、自然に弾けるようにしていきましょう。

Soloなど

“Al Fin Te Vi”
ボーイングによるメロディ演奏も大変素晴らしいです。
こちら"Al Fin Te Vi"はパキート・デリヴェラのクラリネットとのデュオです。
エレベ2本で僕が自粛期間中に演奏してみた動画もあげてみたりしました。
“Descarga Cubana” Bass Solo
ベースソロもリズミックで素晴らしいです。
上記の動画に譜面を載せています。
是非参考にしてみてください。
別の記事でもっと詳細にソロの分析なども行っていければと思います。

ということで、ラテンベーシストのマエストロの紹介記事でした。
引き続き他のプレイヤーも取り上げていきたいと思います。
簡単な紹介しかできなかったので、Cachaoについても今後更に取り上げて行ければなと思っています。
ABEMA

Igor’s Practice(James Jamerson’s Chromatic Approach Exercise )

エレクトリック・ベースの父とも称されるベーシストといえばJames Jamerson。
Motownレーベルでのレコーディングを中心に数々の名演を残しています。

今回紹介するのは、ジェイムス・ジェマーソンの伝記本「Standing in the Shadows of Motown」にも記載されているエクササイズです。
彼のベースラインの特徴といえばクロマチックアプローチ。

伝説のモータウンベース ジェームス・ジェマーソン

価格¥31,327

順位1,120,267位

ドクターリックス

原名Dr.Licks

翻訳信, 坂本

発行リットーミュージック

発売日2004/04/23

日本語のやつは絶版なのかクソ高いです。

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Standing in the Shadows of Motown: The Life and Music of Legendary Bassist James Jamerson

価格¥6,609

順位99,785位

Licks, Slutsky, Allen, Jamerson, James, ほか

発行Hal Leonard Corp

発売日1989/06/01

原著のこちらを買ったほうがいいです。

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これを習得する為のエクササイズとして、レッスンを受けていたロン・ブラウンというベーシストの為に考案してくれたものらしいです。
IGOR’S PRACTICE 1
"Shadows of Motown"では途中までの記載になっていますが、
最初のフレーズを4度進行などで12keyに移調し、シャッフルのグルーブで弾いていきます。
全keyの譜例を載せてありますが、譜面を見ないで弾くようにしていきましょう。
オクターブの上下などは譜例の通りでなくても構いません。
移調する際に、なるべくローポジションを使ってください。
各Keyでの開放弦の使い方やローポジションを把握する練習になると思います。
ABEMA

ブラジル音楽のベース入門 その7「Baião(バイヨン)のベース」

ブラジル音楽のベースシリーズの久しぶりな更新です。
Sambaの次ならBossa NovaかPartido Altoでしょ?
って、普通に考えたら思うのですが…
案外とこの辺りは、そこそこネット上にも日本語での情報が見られたので後回しにしてもいいかなってwww

ということで、今回は情報があまりなかったけれども近年のJazzやラテンっぽいジャズでも頻繁に出てくるこのリズム。
Baião(バイヨン)について書いていこうかと思います。
あと、僕の個人的主観でBaião(バイヨン)は大好きな推しのリズムってのもありますwww

Baião(バイヨン)の基礎的な知識

Baião(バイヨン)、ブラジルの北東部のBahia(バイーア)州の音楽です。
1946年にBaião(バイヨン)の王様と称されるアコーディオン奏者のLuiz Gonzaga(ルイズ・ゴンザガ)が“Baião(バイヨン)”という曲をリリースしたことで現代的なポピュラーミュージックへと移行していきました。

トラディショナルな編成など

通常アコーディオン、トライアングル、Zabumba(ザブンバ)といった楽器が使われます。
メロディーとハーモニーをアコーディオンが演奏し、パルスとアクセントをトライアングルで演奏し、リズムのベースをZabumba(ザブンバ)が演奏するというのが一般的なスタイルです。
この中だとZabumba(ザブンバ)がちょっと馴染みがないですよね。
こんな楽器です。
平らな小径のバスドラムのような太鼓です。
このように肩にかけて演奏して、利き手でマレットを使い上部を叩きベース音を鳴らし、もう片方の手でスティックで下部を叩きアクセントを出すのが基本的な演奏のしかたとなっています。
そして、Baião(バイヨン)におけるベースラインはこのZabumba(ザブンバ)を模したものが基本的なものとなります。

Baião(バイヨン)の代表的な曲

“Asa Branca”Luiz Gonzaga

“Que Nem Jiló” Luiz Gonzaga e Humberto Teixeira

“Vem Morena”Luiz Gonzaga

Baião(バイヨン)のベースライン

基本的なBaião(バイヨン)のベースラインはZabumba(ザブンバ)のリズムを模したものになります。
Ex.1は最も基本的なベースラインとなります。
まずはこれをしっかり弾けるようにしましょう。
Ex.1のバリエーションとなるパターンです。
2小節パターンの後半部分にZabumba(ザブンバ)の定番的なバリエーションと同様の譜割りを交えたパターンです。
このパターンも頻繁に使われています。
これもよく使われるパターンです。
譜例では、「Root→5th→オクターブ上」
という音使いになっていますが、
「Root→5th→7th」という音使いもよく使われます。
Ex.3のバリエーションとなるパターンです。

ということで、基本的なBaião(バイヨン)のベースラインを紹介してみました。
別の記事で更にバリエーションを紹介していきたいと思います。
下記の記事もBaião(バイヨン)のベースラインについてのものです!
ABEMA

新ネタ購入 ”Beyond Salsa Bass Volume 1/For Beginners from Changüí to Son Montuno”

Beyond Salsa Bass: The Cuban Timba Revolution – Latin Bass for Beginners

価格¥3,410

Moore, Kevin

発行Createspace Independent Publishing Platform

発売日2013/03/24

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久しぶりに教則本購入。
以前に購入したJohn Benitezの教則本でもこの本からの引用が多くありましたので気になっていました。
ビギナー向けということですが、在米のミュージシャンの評判がとてもよかったので買ってみました。
意外となかったキューバ音楽の歴史を辿りつつ、ベース・トゥンバオについての解説があり面白そうです。

よくベースのトゥンバオを始める際に基本のラインとなる下記のようなラインをやると思うのですが…
これが基本という訳ではなく、4つのタイプに分類しています。
・Bolero
・Tresillo
・Havanera
・Guaracha

これを更に
Unanticipted-Single-Ponche
Anticipated-Single-Ponche
Unanticipted-Double-Ponche
Anticipated-Double-Ponche
という
4×4=計16種類のバリエーションで分類していきます。
確かにこれで分類できるんですよね〜
なかなかこういう視点はなかったです。

そして、ベーストゥンバオの歴史についてこれだけしっかり書かれているもの今までなかったなーと思います。
という感じで、ちょっとしっかり熟読してみたいと思います。
続編も少しずつ買い足して行きたいところです。
ABEMA

ラテンベース 入門「Guaracha(ワラチャ)のベースの発展」

Guaracha(ワラチャ)のベースの基本的な例を前回の記事で取り上げました。
今回の記事ではGuaracha(ワラチャ)のベースラインを発展させて行きたいと思います。
発展させていく過程でより理解が深まっていくと思います!

基本のベースラインの音数を増やす

Ex.1 Guarachaのベース
こちらが基本のベースラインです。 
まずはこれの音数を増やしていきます。
Ex.2 Guarachaのベース
Ex.1の4拍目を8分音符2つに分割しています。
Ex.3 Guarachaのベース
更に1拍目も8分音符に分割しています。

リズミックな発展

ここからはリズミックな発展のさせかたです。
Ex.4 Guarachaのベース
Ex.1のベースラインの3拍目を8分音符に分割。
そして、4拍目をシンコペーションして弾いています。
これだけでもかなりトリッキーに聴こえると思います。
Ex.5 Guarachaのベース
Ex.4の4拍目を8分音符に分割しています。
Ex.6 Guarachaのベース
Ex.5の3拍目へのシンコペーションをせず、8分音符で全部弾いてみます。
Ex.7 Guarachaのベース
Ex.5のベースラインの1拍目を8分音符に分割しています。
Ex.8 Guarachaのベース
Ex.7のシンコペーションを活かして変化を付けたベースラインです。
これをまた少しずつ変化させていきます。
Ex.9 Guarachaのベースライン
Ex.8のベースラインの変形です。
4拍目を8分音符にしました。
Ex.10 Guarachaのベースライン

Ex.8の4拍目のシンコペーションを4分音符にしています。

Ex.11 Guarachaのベースライン
Ex.10と同じリズム型ですが、選択しているコードトーンを少し変えています。
Ex.12 Guarachaのベースライン
Ex.11の4拍目を変化させて8分音符でのシンコペーションのみにしました。
Ex.12 Guarachaのベースライン
Ex.1のベースラインの4拍目をシンコペーションしたラインです。

ということで、Guaracha(ワラチャ)の様々なベースラインを紹介してきました。 
この他にも色々なアプローチの仕方があると思いますので、 様々な音源などを聴いて参考にしていって下さい!
ABEMA

ラテンベース 入門「Guaracha(ワラチャ)のベース」

Guaracha(ワラチャ)はSon(ソン)に似た形で演奏されることが多いので、Son(ソン)をやや速くしたミドルテンポの楽曲と捉えられることが多いです。

19世紀にキューバの風俗を題材としたオペレッタ形式の舞台喜劇が行われていました。
その上演の前後に楽団がDanzon(ダンソン)やHabanera(ハバネラ)を演奏したのですが、その中でうまれたのがGuaracha(ワラチャ)と言われています。
そのため風刺的なものやピカレスク小説(16世紀-17世紀のスペインを中心に流行した小説の形式)などを題材にしたものや、ユーモラスな歌詞が多いです。

Guaracha(ワラチャ)の曲

“Cuidadito Compay Gato”
“Yo no soy Guapo”
“Compay Póngase Duro”

Guaracha(ワラチャ)のベース

Garacha(ワラチャ)でのベースラインについてです。 
Son(ソン)やCha-Cha-Cha(チャチャチャ)と類似するものが多いです。

Ex.1

Son(ソン)でも同様のベースラインがありますが、これが基本的なベースラインとなります。

Ex.2

Cha-Cha-Cha(チャチャチャ)でも使用されるベースラインですが、これも典型的なベースラインの一つです。

Ex.3

Ex.2の4拍目を8分音符2つに変化させてものです。
これもCha-Cha-Cha(チャチャチャ)で使用される典型的なベースラインでもあります。

ということで、Guaracha(ワラチャ)について簡単に説明してきました。
ベースラインとしては、Son(ソン)との区別はそうなく単純にテンポが少し早く、前のめりなフィーリングというような解釈で充分かと思います。
色々な曲を聴いて研究してみてください!
ABEMA

ラテンベース 入門「Son Montuno(ソン・モントゥーノ)のベース」

Son Montuno(ソン・モントゥーノ)は、Son(ソン)のバリエーションの一つです。
1940年代頃にキューバで流行した、より激しくシンコペーションしたリズムの音楽です。

Son Montuno(ソン・モントゥーノ)での編成

Son Montuno(ソン・モントゥーノ)は、1940年代から1950年代にArsenio Rodriguez(アルセニオ・ロドリゲス)によって確立されました。

彼がモントゥーノの部分をさらに充実させるために、それまでSon(ソン)の楽器編成であるSepteto(セプテート/七重奏団)にはなかったピアノやコンガを加え、1本か2本だったトランペットを3本にするConjunto(コンフント)という編成ができました。
ピアノが導入されたことで、トレスやギターのいないバンドも増え、その後のラテン、及びサルサのオルケスタの典型的な楽器編成になっていくわけです。

Son Montuno(ソン・モントゥーノ)の曲

“Fuego en el 23”
“Bruca Manigua”
“El Reoj de Pastora”
“Dame Un Cachito”

CachaoがDescargaで取り上げていた曲

ラテンベースの最重要人物といえるマエストロ。
Israel Lopez “Cachao”がDescarga(デスカルガ)で取り上げていたSon Montuno(ソン・モントゥーノ)の曲です。

“Cogele el Golpe”

“Oye Mi Tres Montuno”

Son Montuno(ソン・モントゥーノ)のベース

Son Montuno(ソン・モントゥーノ)のベースラインは、現在サルサとして知られているものの基礎となるスタイルです。
Ex.1のようなものがSon Montuno(ソン・モントゥーノ)での基本的なベースラインとなります。
2小節パターンで1小節目の4拍目の2つめの8分音符でシンコペーションするものが多いです。
これはトレスのリズムと同様なものになっています。
実際の曲の中でのベースラインを見てみましょう。
"El Reloj de Pastora"のイントロ部分のベースラインです。
前半のトゥンバオ部分は、2小節パターンで1小節目の4拍目の8分裏でのシンコペーション、2小節目の4拍目はシンコペーションせずよくあるオクターブの音使いですね。
同じく"El Reloj de Pastra"テーマに入ってからのベースラインです。
2小節パターンで1小節目の4拍目の8分裏でのシンコペーション、2小節目の4拍目の2つめの8分音符でシンコペーションするようなパターンです。
Ⅰ-Ⅳ-Ⅴ進行でのベースライン
Montuno(モントゥーノ)でしばし使われるⅠ-Ⅳ-Ⅴ進行でのベースラインを紹介していきます。
前半で紹介したものより、リズミックなものがありますがトレスのパターンを真似たようなものが多いです。
いずれもよく出てくるパターンなのでしっかり弾けるようにしましょう。

ということで、Son Montuno(ソン・モントゥーノ)のベースラインについて紹介してきました。
Son(ソン)のバリエーションとして、そしてSalsa(サルサ)の基礎となるものが多い音楽です。
ぜひ色々聴いて研究してみたください。
ABEMA

ラテンベース入門 「Son(ソン)のベース」

久しぶりのラテンベース入門の更新です。
色々とトピックはあるなと思いつつも、どこからとりあげるべきかと順番が難しく思っているのですがまずは思いつく順に各リズムについて更新していこうと思っています。
今回はSon(ソン)について書いていこうと思います。

Son(ソン)とは

Son(ソン)はキューバのオリエンテ州で生まれました。
スペイン音楽とキューバ音楽それぞれの文化の影響を組み合わせできた音楽です。
もっともキューバ的な音楽でサルサの原型となった音楽と言われています。
そして、Danzon(ダンソン)がCha-Cha-Cha(チャチャチャ)やMambo(マンボ)に発展していくのに影響も与えています。
ということで、様々なキューバ音楽において大きな存在となる音楽です。
ルンバって言われがち
Son(ソン)はキューバばかりでなく、世界的に知られる音楽となりました。
「El Manisero(南京豆売り)」という曲が、世界的に大ヒットしました。
これがアメリカへ持ち込まれた際に「Son(ソン)という言葉が英語のSongと混同されるから…」という理由でRhumba(ルンバ)と表記されることになってしまいました。
社交ダンスなどでもRhumba(ルンバ)という名前で組み入れられてしましました。
本来のキューバ音楽におけるRumbaと混乱してしまいがちですよね。
そこから大きく誤解と勘違いがうまれ、今もなお混乱が続いているわけです。
表記も現在ではどちらもRumbaとされているので単語を見ても見分けはできません。

ラテン音楽以外の人から 「ルンバで!」と言われた時は要注意です。

Son(ソン)に使われる楽器の変遷

もっとも初期のSon(ソン)では、ベースパートにはBotija(ボティーハ)という素焼きの壺、もしくはMarimbula(マリンブラ)という親指ピアノを使っていました。
ここで使われている壺がBotija(ボティーハ)です。
Marimbula(マリンブラ)
最も初期の編成ではギター、トレス、Botija(ボティーハ)もしくはMarimbula(マリンブラ)というものでした。
そしてこれにBongo(ボンゴ)が加わり、Guiro(ギロ)が加わり。
ベースパートはウッドベースが使われるようになっていきました。

これがSextet(セステート/六重奏団)編成となっていきます。
グループによって多少の差はありますが、基本的にはギター、トレス、ベース、ボンゴ、ギロ、マラカス、クラベスといった編成です。
さらに1927年には、トランペットが加わりSepteto(セプテート/七重奏団)以降のSon(ソン)における基本的な編成として定着していきます。


楽曲の構成としてはメロディのいわゆる歌曲のテーマ部分(これをギアと称します。)があり、その後に後半にCoro-Canta(コロカンタ)を行うMontuno(モントゥーノ)セクションという構成になっています。

代表的なSon(ソン)の曲

有名な代表曲といえるようなものをいくつか紹介してみます。
“Echale Salsita”
“Son de la Loma”
“El Cuarto de Tula”
“Lagrimas Negras”(Bolero-Son)
他にもたくさんの名曲がありますがひとまずこんなところで。
以下はSpotifyにて、代表的と言えるSonのアルバムを紹介します。
これらも是非聴いてみてSon(ソン)の理解を深めて下さい。

Son(ソン)のベースライン

ようやくSon(ソン)のベースラインについてです。
Tumbao(トゥンバオ)のパターンは下記のようなものが多いです。
2分音符と4分音符でできたベースラインです。
Ex.1の3拍目をシンコペーションさせてリズミックにしたものです。
Ex.2を更に変化させ4拍目を次の小節にシンコペーションさせたものです。
サルサなどでもよくあるトゥンバオのパターンですね。

"Echale Salsita"イントロ部分のベースラインです。
Ex.1と同様のベースラインとなります。
"Son de la Loma"のテーマに入った冒頭部分のベースラインです。
Ex.2と同様のベースラインとなります。

モントゥーノでのよくあるベースライン

Ⅰ-Ⅳ-Ⅴ7での典型的なベースラインになります。
Ex.6をリズミックにしたものです。

ということで、Son(ソン)について簡単に説明してきました。
他のキューバ音楽やサルサのルーツと言えるものですし、今もなおSon(ソン)の名曲たちは様々なところで歌われています。
是非とも色々研究してみて下さい。
ABEMA