ブラジル音楽のベースシリーズの久しぶりな更新です。 Sambaの次ならBossa NovaかPartido Altoでしょ? って、普通に考えたら思うのですが… 案外とこの辺りは、そこそこネット上にも日本語での情報が見られたので後回しにしてもいいかなってwww ということで、今回は情報があまりなかったけれども近年のJazzやラテンっぽいジャズでも頻繁に出てくるこのリズム。 Baião(バイヨン)について書いていこうかと思います。 あと、僕の個人的主観でBaião(バイヨン)は大好きな推しのリズムってのもありますwww
Baião(バイヨン)の基礎的な知識
Baião(バイヨン)、ブラジルの北東部のBahia(バイーア)州の音楽です。 1946年にBaião(バイヨン)の王様と称されるアコーディオン奏者のLuiz Gonzaga(ルイズ・ゴンザガ)が“Baião(バイヨン)”という曲をリリースしたことで現代的なポピュラーミュージックへと移行していきました。
トラディショナルな編成など
通常アコーディオン、トライアングル、Zabumba(ザブンバ)といった楽器が使われます。 メロディーとハーモニーをアコーディオンが演奏し、パルスとアクセントをトライアングルで演奏し、リズムのベースをZabumba(ザブンバ)が演奏するというのが一般的なスタイルです。 この中だとZabumba(ザブンバ)がちょっと馴染みがないですよね。 こんな楽器です。
平らな小径のバスドラムのような太鼓です。 このように肩にかけて演奏して、利き手でマレットを使い上部を叩きベース音を鳴らし、もう片方の手でスティックで下部を叩きアクセントを出すのが基本的な演奏のしかたとなっています。 そして、Baião(バイヨン)におけるベースラインはこのZabumba(ザブンバ)を模したものが基本的なものとなります。
Baião(バイヨン)の代表的な曲
“Asa Branca”Luiz Gonzaga
“Que Nem Jiló” Luiz Gonzaga e Humberto Teixeira
“Vem Morena”Luiz Gonzaga
Baião(バイヨン)のベースライン
基本的なBaião(バイヨン)のベースラインはZabumba(ザブンバ)のリズムを模したものになります。

Ex.1は最も基本的なベースラインとなります。 まずはこれをしっかり弾けるようにしましょう。

Ex.1のバリエーションとなるパターンです。 2小節パターンの後半部分にZabumba(ザブンバ)の定番的なバリエーションと同様の譜割りを交えたパターンです。 このパターンも頻繁に使われています。

これもよく使われるパターンです。 譜例では、「Root→5th→オクターブ上」 という音使いになっていますが、 「Root→5th→7th」という音使いもよく使われます。

Ex.3のバリエーションとなるパターンです。
ということで、基本的なBaião(バイヨン)のベースラインを紹介してみました。 別の記事で更にバリエーションを紹介していきたいと思います。
下記の記事もBaião(バイヨン)のベースラインについてのものです!