なかなか更新のペースが遅くなってきてしまいましたが、 そろそろ夏本番ですのでラテンやブラジル音楽の需要も高まってくると思いますのでもう少しペースを上げていきたいところですね。 ということで、引き続きサンバのベースについて解説していきたいと思います。
タンボリン(Tamborim)のパターン
ベースラインの元となるスルドが一番低い音の打楽器となりますが、タンボリン(Tamborim)は一番高いピッチでアクセントを示すような役割になっています。 サンバのキモとなるアクセントを意識しながらベースラインを弾けるとよりサンバらしい演奏となります。
ということで、タンボリン(Tamborim)のパターンを感じながらベースラインを弾けるようにしましょう。 上記の譜面のように 「テクテク/テテクテ/クテクテ/クテレク」 と口にしながらベースラインを弾いてみましょう。 ぐっとリズムに躍動感が出てくるはずです。
“Garfinho(ゴルフィーニョ)”
音符の並んだ見た目がフォーク(食器のね)のようなので、 ポルトガル語でフォークを意味する ”Garfinho(ゴルフィーニョ)” と称されるようです。 これもタンボリンで演奏されるパターンの一つとなります。 この音型でサンバのメロディは構成される事が多いです。 ということで、ベースラインにもこの音型を用いたりしますし、 フィルインなどでももちろんこの音型を活用します。 この音型が自然とでてくるように慣れましょう。 ということで、これを使ってスケール練習とかをしてみるといいかもしれません。
例えばですが… Gメジャー・スケールを2オクターブをこのリズムにあてはめて弾いてみましょう。 他のスケールや、他のインターバルとかで通常のスケールエクササイズ的なものもこれにあてはめてやってみるといいと思います。
このGarfinho(ゴルフィーニ)の音型を少し削ったり、つなげたりするとよりサンバらしいバリエーションが増えていきます。
上記のリズム譜はGarfinho(ゴルフィーニ)の音型を少し削ったり、つなげたりしたものの一例です。 これらのリズムを使って同様にスケールやアルペジオを弾いてみてこのリズムに慣れていきましょう。
Garfinho(ゴルフィーニ)と3連符
上記の動画が非常にわかりやすく解説してくれているのですが、 タンボリンでGarfinho(ゴルフィーニ)の音型を3連符に近づけて叩いてみています。 サンバではイーブンの16分音符と3連符の中間のタイミングで音を刻んでいます。
上記2つそれぞれの中間地点の気持ち良いポイントを探ってみてください。 これがいわゆるサンバの訛りと言える部分の一つです。 演奏が盛り上がって熱くなると段々3連符に近づいていくようなイメージです。 逆に言うとクールに演奏したり、さほど熱くない場面ではイーブンに近づいていくわけです。 例えば、サンバのバリエーションであるBossa Nova(ボサノヴァ)はクールさが信条ですのでイーブンに近い感じで刻みます。
サンバのベースを弾く上で大切なスルドとの関係性を前回では触れてきましたが、今回はサンバの重要なアクセントとなるタンボリンとの関係性について解説してきました。 これらがベースラインとリンクしてくるとより強力なサンバベースが刻めるようになってくると思います!
「ブラジル音楽のベース入門 その5「サンバ的なリズムのアクセントを意識しよう」」への1件のフィードバック