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ブラジル音楽のベース入門 その6-4「Adriano Giffoniの動画Ritomos Brasileiros:Bossa Nova」

Adrino Giffoniが解説しているブラジル音楽の各リズムについての動画の採譜を引き続きしてみました。
今回はこちらの動画「Ritomos Brasileiros:Bossa NovaということでBossa Nova(ボサノヴァ)のベースラインです。

0:39〜

ボサノヴァのベースラインその1です。
ピッキングをネック上で行い柔らかい音色にしています。

1:02〜

ボサノヴァのベースラインその2です。
シンプルに4分音符のみでのラインとなっています。

1:27〜

ボサノヴァのベースラインその3です。
バチーダというボサノヴァでのギターのコンピングを模したものです。

1:40〜

ボサノヴァのベースラインその4です。
サンバでもよく用いるスルドを模した、符点8分音符と16分音符のパターンです。

2:08〜

こちらはサンバのベースラインとなっています。
ボサノヴァと比べるとリズミックでアクセントなども多様したラインとなっています。
ボサノヴァとサンバの違いを感じてみて下さい。

2:16〜

ボサノヴァのベースラインその5です。

ボサノヴァはサンバのリズムを基本にしていますがサンバよりもシンプルなリズムにします。
アクセントもあまり付けず、大げさな表現はしません。
リズムの訛りもサンバと比較するとあまり訛らせず平坦なリズムで演奏します。
淡々とクールに演奏したほうがベターです。

そして、音使いはサンバよりもテンションなどを選択したり、メロディックなラインもよいかもしれません。
こちらのラインもアルペジオやクロマチックアプローチを使ったラインとなっています。
Adriano Giffoniのこのシリーズの採譜も引き続き続けてきました。
これまたBossa Novaについての解説もちゃんと記事書かないといけませんねー。 
また引き続き記事を更新していきたいと思います。
ABEMA

ブラジル音楽のベース入門 その6-2「Adriano Giffoniの動画 Ritmos Brasileiros:Samba」

Adriano Giffoniが解説しているブラジル音楽の各リズムについての動画の採譜してみました。
まずはこちらの動画「Ritomos Brasileiros:Samba」
ということで、サンバのベースラインです。

いずれも5弦ベースのB弦を中心に組み立てられたラインなのでTab譜も5弦のものにしてあります。
0:20〜
4分音符を中心とした基本的なサンバのベースラインです。
0:39〜
最初のものにゴーストノートを入れたリズミックなベースラインです。
実音を弾いている弦より2つ高い弦をいずれも使ってゴーストノートを弾いています。
というのも、各拍の頭で弾いた実音を伸ばした状態で、ゴーストノートを弾いているからです。
同一弦だと勿論音が途切れますし、1つ高い弦だとアポヤンド(弾いた弦の隣の弦に当てて止める弾き方)で弾いている場合ミュートして実音が切れてしまいます。

ということで、記譜上は煩雑になるので上記のような表記にしておりますが実際は下記のように弾いています。
音価を伸ばさないで最初の譜例の通りに弾くのも全然よくあるパターンですが、このようにしてみるとベースラインがなりつつパーカッシブなゴーストノートも聞こえるのでリズムが厚くなりますね。
1:02〜
0:39〜のパターンにバリエーションを加えたものです。
これも先程と同様ゴーストノートを弾いたところで実音を伸ばしながら弾いているようです。
1:45〜
更に細かくゴーストノートを入れたパターンです。
判別できなかったのですが、こちらは同一弦でゴーストノートを入れている気が…?
これも他と同様に音価を伸ばして弾いても面白いと思います。

久しぶりの更新でした、ブラジル音楽のベース編ですがこんな感じでしばらくはお茶を濁した更新にしていこうかと思いますwww
ABEMA

ブラジル音楽のベース入門 その5「サンバ的なリズムのアクセントを意識しよう」

なかなか更新のペースが遅くなってきてしまいましたが、
そろそろ夏本番ですのでラテンやブラジル音楽の需要も高まってくると思いますのでもう少しペースを上げていきたいところですね。

ということで、引き続きサンバのベースについて解説していきたいと思います。

タンボリン(Tamborim)のパターン

タンボリン(Tamborim)
ベースラインの元となるスルドが一番低い音の打楽器となりますが、タンボリン(Tamborim)は一番高いピッチでアクセントを示すような役割になっています。
サンバのキモとなるアクセントを意識しながらベースラインを弾けるとよりサンバらしい演奏となります。
テクテク
ということで、タンボリン(Tamborim)のパターンを感じながらベースラインを弾けるようにしましょう。
上記の譜面のように
「テクテク/テテクテ/クテクテ/クテレク」
と口にしながらベースラインを弾いてみましょう。
ぐっとリズムに躍動感が出てくるはずです。

“Garfinho(ゴルフィーニョ)”

ゴルフィーニョ
音符の並んだ見た目がフォーク(食器のね)のようなので、
ポルトガル語でフォークを意味する
”Garfinho(ゴルフィーニョ)”
と称されるようです。
これもタンボリンで演奏されるパターンの一つとなります。
この音型でサンバのメロディは構成される事が多いです。

ということで、ベースラインにもこの音型を用いたりしますし、
フィルインなどでももちろんこの音型を活用します。
この音型が自然とでてくるように慣れましょう。
ということで、これを使ってスケール練習とかをしてみるといいかもしれません。
例えばですが…
Gメジャー・スケールを2オクターブをこのリズムにあてはめて弾いてみましょう。
他のスケールや、他のインターバルとかで通常のスケールエクササイズ的なものもこれにあてはめてやってみるといいと思います。
このGarfinho(ゴルフィーニ)の音型を少し削ったり、つなげたりするとよりサンバらしいバリエーションが増えていきます。
上記のリズム譜はGarfinho(ゴルフィーニ)の音型を少し削ったり、つなげたりしたものの一例です。
これらのリズムを使って同様にスケールやアルペジオを弾いてみてこのリズムに慣れていきましょう。

Garfinho(ゴルフィーニ)と3連符

上記の動画が非常にわかりやすく解説してくれているのですが、
タンボリンでGarfinho(ゴルフィーニ)の音型を3連符に近づけて叩いてみています。
サンバではイーブンの16分音符と3連符の中間のタイミングで音を刻んでいます。
上記2つそれぞれの中間地点の気持ち良いポイントを探ってみてください。
これがいわゆるサンバの訛りと言える部分の一つです。
演奏が盛り上がって熱くなると段々3連符に近づいていくようなイメージです。
逆に言うとクールに演奏したり、さほど熱くない場面ではイーブンに近づいていくわけです。
例えば、サンバのバリエーションであるBossa Nova(ボサノヴァ)はクールさが信条ですのでイーブンに近い感じで刻みます。
サンバのベースを弾く上で大切なスルドとの関係性を前回では触れてきましたが、今回はサンバの重要なアクセントとなるタンボリンとの関係性について解説してきました。
これらがベースラインとリンクしてくるとより強力なサンバベースが刻めるようになってくると思います!
ABEMA

ブラジル音楽のベース入門 その4「サンバのベース基礎編」

いよいよブラジル音楽の代表選手。
サンバ(Samba)のベースラインについて書いていきたいと思います。
 そもそもですが、元々のサンバのアンサンブルにベースという楽器は存在しません。
ベースの役割をしているのは、スルド(Surdo)という低音打楽器です。
ということで、今回はスルド(Surudo)系のベースフレイズを中心に書いていきます。
元々の打楽器だけでのアンサンブル"Btucada(バツカーダ)"では、
3つのスルドが使われています。
ベースはスルドに音程を付けているような役割となっています。

1.「基本的なライン」

Samba “Surdo de Purimeira
3つのスルドのうち一番低い音程の"スルド・ヂ・プリメイラ(Surdo de Primeira)"のパートです。
スルド・ヂ・マラカオ(Surdo de Maracaçåo)、マラカナン(Maracanå)、パイ・ヂ・トドス(Pai de Todos)、トリメ・テハ(Treme Terra)、タンボーラ・スルド(Tambor Surdo)等とも呼ばれます。

バツカーダ(Batucada)では中心となる役割の楽器です。
サンバのリズムの中で最も強いアクセントとなる2拍目を担っています。
スルドがアンサンブルの中心となる基本的なパルスを出していく役割となります。
Ex.1 Samba Bass
Ex.1Samba Bass
4分音符で1拍ずつ演奏しています。
1拍目はRootをスタッカートでなるべく小さな音量。
2拍目をテヌートでアクセントを付けて弾く。
(アクセントと書きましたが…音量を出して弾くというよりは重心を置いて演奏するという感覚で僕はやっています)
これが最も基本的なサンバ(Samba)のラインとなります。
2拍目を1拍目より低い音程にした方が容易にグルーヴが出せると思います。
Rootと低い5thを交互に弾くようなのが最もよくあるサンバのベースラインと思います。
動画のような音価を意識してベースを弾いてみましょう。
Ex.2 Samba Bass
これのバリエーションというか、同じなのですが1拍目の音価をほぼ0にして小さな音で少しだけ弾くだけのものもありです。
1拍目の音の長さをコントロールするだけでも色々なバリエーションが付けられます。
Ex.3 Samba Bass
1拍目を完全に休符にしました。
この場合、Rootの音は弾かずに5thの音を弾きましょう。
フロントの奏者がブラジル音楽に不慣れな場合は、
コード感がわからずに戸惑うかもしれませんのでほどほどにw
Ex.4 Samba Bass
1拍目もテヌートで弾くこともあります。
しかし、この音価でサンバのグルーヴを醸し出すのはなかなか難しいのです。
音を伸ばしたテヌートの状態でも、サンバらしく演奏できているのならばかなりサンバのグルーヴを理解&体感できた状態だと思います。
しっかりとパーカッションのグルーヴを感じながらスタッカートで弾いているときと同じようなテイストで弾けるようにしていきましょう!

2.16分音符を付加したパターン

この動画のスルドのパターンを模したベースラインです。
Ex.2-1 全て音程を付けて
スルドスティックで叩いている部分とミュートの部分全て音程を付けて弾いてみています。
このパターンになってもあくまでアクセント・重心は2拍目に置きます。

抽象的なイメージになりますが、1拍目の16分4つ目の音から2拍目にかけて前に進み腰が沈む感覚と、2拍目の16分4つ目の音から次の1拍目へ行くときの腰が浮く感覚を掴みながら弾くと安定させやすいかなーと思います。
Ex.2-2 Sambaのベースよくやられているダメなパターン
ジャズ系やポップスで聞き覚えのある上記のようなパターンでサンバのグルーヴを出すのはなかなか難易度が高いので避けたほうが無難です。
2拍目の音が1拍目より音程が上がっていると、
アクセント/重心、腰の沈む感覚が再現しにくいのです。
最初のRootより低い方の5thのほうがスルドっぽく容易に聴かせられると思います。
Ex.2-3 ミュート(空ピック)を混じえて
今までの付点8分と16分音符からなるベースラインは、
音価を適切に保つのが難しいので、まずは間をミュート(空ピック)で全て弾いて埋めてみましょう。
こうして音価を確かめながら弾いてみると段々つかめてくるかもしれません。
空ピックを弾いているときは、この動画のCaixa(カイシャ)を叩いているような気分でやりましょう!
16分音符4つ叩いているだけですが、ちょっと3連符に訛って聞こえると思うのですがこのイーブンと3連の狭間のいいポイントで演奏していくのがサンバのキモです。
実はラテン音楽のトゥンバオでも同じくなのですが、
アフロ系がルーツの音楽故の部分なんでしょうね。
このあたりはまたじっくり別の記事で書いていきましょう。
という感じで、大雑把にではありますがまずはスルドに模倣したサンバベースの基本的なパターンを紹介してきました。
細かいグルーヴの感じ方やバリエーションも色々今後は紹介していきたいと思います。
ABEMA

ブラジル音楽のベース入門 その2「日本で入手できる教則本」