「ラテン」タグアーカイブ

「トゥンバオを弾けるようになろう講座」単発レッスンのご案内

レッスンは基本的に月額制で定期的な受講をされる方を対象に行っているのですが、ラテンベース入門の記事をご覧になっている方からの要望があったのでストアカの講座で単発のレッスンを設けました。
料金等はリンク先をご覧いただければと思います。
https://www.street-academy.com/myclass/63663

1レッスンが120分と通常より長めの時間になっていますが、この時間内でトゥンバオを確実に弾けるようにしていきます。
Guaracha(ワラチャ)、Mambo(マンボ)、Guajira(ワヒーラ)などサルサやソンでの定番のベースライン(トゥンバオ)の簡単なものを弾けるにしていきます。

継続してのレッスンというよりは、単発で一度トゥンバオのコツとかを聞きたいみたいな方はこちらからぜひ受講いただければと思います。

レッスン日程は随時お互いの予定からご相談という形になります。
こちらの記載ではレッスン場所を荻窪・高円寺としてありますが要望があれば他の場所でも開催可能です。
 (その場合、別途交通費を頂きます。)
2021年1月よりオンラインレッスンにも対応することとなりました。
全国どこからでもお問い合わせくださいませ。
ABEMA

ラテンベース入門 「トゥンバオがどうしても弾けない人向けの練習」

色々とラテンベースについて書いてきましたが、そもそも論で基本のトゥンバオが全然弾けないんだ…
という、意見を頂いたのでその練習方法を書いていこうかと思います。
この記事で紹介している定番のトゥンバオです。
これをしっかり弾けることを目標に段階的にやっていきましょう。
Ex.1
音のオクターブ上下はちょっと違ってきますが、まずは小節ごとに区切ってシンコペーションせずに弾いてみましょう。
このようなベースラインもしばし用います。
Ex.2
先程のベースラインで弾いている小節ごとの頭の音を弾かず、休符にしてみて下さい。
この休符をしっかり意識して練習しましょう。
通常のトゥンバオのときはここで音を伸ばしているわけです。
音使いとしては、Rootではなく5度の音からスタートするような形になります。

実際このようにベースラインを用いることもありますので弾けるようにしておきましょう。
Ex.3
今度はこのようなラインです。
通常のトゥンバオと弾く打点は一緒なのですが、伸ばしている音を空ピックで埋めています。
ちょっと譜面&音だけだとわかりにくいと思ったのでこちらも右手手元の動画で。

ひとまず、細かく指で刻んでどれくらい伸ばすのかを感じてというか、カウントしながら弾いてみて下さい。
(※譜面の表記がちょっと微妙なのですが、リピート回の頭のCの音は空ピックにしてください。Cを弾くのは初回だけです。)
Ex.4
少し音をつなげて実際のラインに近づけていきます。
AMと書かれている部分は、ピッキングして出すのではなくて、
次の音を弾く前に指を置いた時に出すアタックミュートです。
1小節目の2拍目は親指を、他はピッキングを行う前に人差し指or中指の次にピッキングを行う指で触れて行います。
Ex.5
今度は2拍目の頭をアタックミュートにしています。
実際のベースラインもこれで弾かれることは多いです。
拍を把握しづらいシンコペーションした2拍目の頭をアタックミュートでリズムを刻めるのでわかりやすいはずです。
という感じに段階を踏んでやっていきましょう。
クリックやクラーベと共にゆっくりのテンポから確実に弾けるようにしていきましょう〜!
ABEMA

ラテンベース入門「ラテンベースの教則本 Timbaとか最近のもの」

もはや古典と言える内容である、
「True Cuban Bass」や「Latin Bass Book」 は
以前のラテンベース入門の記事でも紹介しました。
今度はTimbaなどもう少しモダンなCuba音楽のベースについて書かれた教則本を紹介したいと思います。
ベーシックなものをある程度理解してからではないと、少々理解が難しいのですがとりあえず触れてみるっていうのもありかと思います。

“Cuban Timba:A Contemporary Bass Technique

IrakereやNG la Bandaでベースを弾いていたFeliciano Arangoの著書です。
 まさにTimbaを作った張本人による教則本なので、当然に素晴らしいです。
 買い方間違えると付属の音源が付いていないので要注意。
 内容的には
 30%位がSonやGuaguancoでのベーシックなトゥンバオについて
 30%位がSonの有名曲をTimba化したベースラインの例示、解説。
 30%でジャズスタンダードをTimbaにしたものでより発展的なものの解説。
 残りがAfro-Timbaということで、Bataとのコンビネーションについて書かれたものとなっています。
 とりあえず、ロジック的なのはともかくFelicicano Aragonのベースラインがやたらとカッコいいのでそれだけで「買い」ってことで良いんじゃないかという気になりますw
“A Collection of Bass Lines:the Greatest Hits of NG La Banda”

Feliciano Arango: A Collection of Bass Lines: the Greatest Hits of Ng La Banda

価格¥1,810

Arango, Feliciano, Mastrantones, Cherina

発行Createspace Independent Publishing Platform

発売日2012/01/14

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そして、またFeliciano Aragonのやつです。
NG la Bandaでの演奏のベースのコピー譜です。
割と譜面の精度は高いと思います。
収録曲は
 La bruja
 Los Sitios entero
 La Expresiva
 Que viva Changó
 Todo el mundo e'bueno camará
 La protesta de los chivos
 El trágico
 Échale limón
 Santa Palabra
 Hice mi papel
 Picadillo de soya
 Te pongo mal
 Un sueño terrible
というようにNg La Bandaの名曲ばかり。
これを先ほどの教則本を勉強しながらやるとめっちゃ発見があると思います。
Freedom in the Clave: A Rhythmic Approach to Bass Playing (John Benítez Bass Method)
John Benítez著の教則本「Freedm in the Clave」
はっきり言ってベーシストの書く教則本とは思えぬほどマニアックなリズムトレーニングをネチネチと書いている超良書。
クラーベから独立してリズムを刻むということに特化して書かれています。
ベーシスト版のオラシオ・エルナンデスの教則本みたいな感じですかね。
コピー譜もJohn Benítezがのかっこいい演奏曲が収録されていて良いです。
ラテンのベースラインを…というよりは、クラーベと共にいかに自由に演奏できる土台を作るかということを書いている教則本です。
The John Benitez Bass Method, Vol. 2:
El Sonero del Barrio – A Creative Approach to Salsa
そしてこちらがその続編"A Creative Approach to Salsa "
今度はベースラインについて書かれています。
Tresillo(トレシージョ)、Habanera(ハバネロ)、Guaracha(ワラチャ)、Bolero(ボレロ)といったラテンの根幹となるリズムを元にクラーベを踏まえてトゥンバオをどう発展させるか、またはどう構築していくかという(これについては下記で紹介しているBeyond the Salsa Vol.1の発想を元に解説されています。)
そして、この本の半分くらいはコピー譜でこれまた良曲が多くて楽しいです。

Beyond Salsa Bassシリーズ

Kevin Moore著のBeyond Salsa Bassシリーズ。
(当初手元になかったので記載していませんでしたが、手に入れられたのでこのシリーズについてのレビューを2021/2/1追記しました)
Kevin Moore著のVol.1〜3は様々なスタイルについて歴史順にじっくりと解説をされていて濃い内容です。
Vol.6はAlain Perez著でのTimbaベースの解説で、Alainのアイディアが沢山かかれていて非常に面白い内容です。
とにかくアメリカ在住ミュージシャンから良い評判を聞きます。
ちょっとずつ買い足していこうと思います。
Beyond Salsa Bass: The Cuban Timba Revolution
– Latin Bass for Beginners

Beyond Salsa Bass: The Cuban Timba Revolution – Latin Bass for Beginners

価格¥3,816

Moore, Kevin

発行Createspace Independent Publishing Platform

発売日2013/03/24

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Kevin Mooreの”Beyond Salsa Bass”シリーズVol.1です。
"For Beginners From Changüi To Son Montuno"といったタイトル通りこれらが順に解説されています。
Clave Neutralでの各種トゥンバオについて、ベース・トゥンバオの歴史、Changüi、Danzon、Big Band、Sonについての解説。
Septeo Naxional,Havana SextreosにおけるTumbao。
ニューヨークでのSonについて、Arsenio RodriguezとSon Montunoについてなどなど非常に興味深い内容ばかりです。
Beyond Salsa Bass: The Cuban Timba Revolution
– Latin Bass for Beginners 

Beyond Salsa Bass: The Cuban Timba Revolution – Latin Bass for Beginners

価格¥4,869

Moore, Kevin

発行Createspace Independent Publishing Platform

発売日2013/10/02

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Kevin Mooreの”Beyond Salsa Bass”シリーズVol.2です。
"Beginning to Intermediate Arsenio, Cachao and the Golden Age"というタイトル通り中級者向けとなるでしょうか。
Vol.1を読んでからのほうが理解がしやすいと思います。
Cierreについて、Arsenio Rodriguezの分析、Diabloについて、Cachaoの分析、1950年代のラテン黄金期の音楽の分析といった内容がかなりのボリュームで掲載されています。
Beyond Salsa Bass: Salsa, Songo and the Roots of Latin Jazz

Beyond Salsa Bass: Salsa, Songo and the Roots of Latin Jazz

価格¥4,237

Moore, Kevin

発行Createspace Independent Publishing Platform

発売日2014/05/31

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Kevin Mooreの”Beyond Salsa Bass”シリーズVol.3です。
"Intermediate Salsa, Songo and the Roots of Latin Jazz"ということで、このあたりの美味しい所がしっかり分析してあります。
めちゃくちゃ分厚く440ページにもなる大作です。
ラテンとジャズの接点、ウォーキングベースとトゥンバオのスイッチについて、ラテン・ジャズ(Dizzy Galespie,Chano Pozo and Mario Bauza)、1950年代のCuban Descarga、
Puerto Rico Salsaについて、Pleanaについて、Bomba(プエルトリカンボンバです)について、ニューヨークサルサについて、1960年代のサルサ、Boogalooについて、
キューバでのサルサの発展について、Timbaという革命について、Songoについてなど。
それぞれの代表アーティストの分析が行われたりとかなり濃くボリューミーな本です。
正直、全部をまだ把握しきれていないのですがとても有意義なものです。
Beyond Salsa Bass: The Cuban Timba Revolution

Beyond Salsa Bass: The Cuban Timba Revolution

価格¥4,759

Moore, Kevin

発行Createspace Independent Publishing Platform

発売日2012/03/09

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Kevin MooreのKevin Mooreの”Beyond Salsa Bass”シリーズVol.6です。
どうもVol.4〜5については未だに発売がされていないようでした。
飛び番になりますが、このVol.6が次の巻になっています。
Vol.1〜3までの内容とは大きく異なりこの本はTimbaでのBassについてのみ書かれています。
内容的にはAlain Pérezのトゥンバオの分析、解説というようなものです。
本人の動画も別途購入が可能ですので、左手のコンビネーションを含めたパーカッシブなMuffなどのアプローチもよくわかります。
Beyond Salsa Bass: The Cuban Timba Revolution

Beyond Salsa Bass: The Cuban Timba Revolution

価格¥4,786

Moore, Kevin

発行Createspace Independent Publishing Platform

発売日2012/05/25

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Kevin MooreのKevin Mooreの”Beyond Salsa Bass”シリーズVol.7。
さらにTimbaについての解説の続編と思われますがこちらはまだ未入手なので内容が把握できていません。
おそらくVol.6を発展させていた内容というようには推測されますが入手次第また更新していきたいと思います。
という感じで、この辺りの本を持っている日本人ベーシストとお目にかかったことがないので情報を共有できたらなという感じですw
ABEMA

ラテンベース入門 「Danzónのベース その2」

こちらの記事に引き続きDanzón(ダンソン)について書いていきたいと思います。

EstribilloまたはMontuno

前回の記事で書いたDanzón(ダンソン)の曲構成
A.パセオ(Paseo)
B.Fluteによるテーマ演奏
A.パセオ(Paseo)をもう一度演奏
C.Violinによるテーマ演奏
Ending

と記載していましたが、Cのセクションの後にラストパートとなる、EstribilloまたはMontuno(モントゥーノ)のセクションと呼ばれるセクションが加わってきます。
このセクションはDanzón(ダンソン)の曲の中で最もAfroな要素が多い部分です。
このセクションに入るとややテンポが速くなり、よりアグレッシブなリズムで演奏されることが多いです。

Danzón(ダンソン)のMontunoでのベース

こちらはOrquesta Verar del Realの楽曲から。
1900~1920年頃の初期のTubaでのトゥンバオの典型的な例です。

1940年代にArcaño Y Sus Maravillasが台頭する以前に主要となる多くの作品を残すDanzónのグループである”Orquesta Antonio Romeu”の楽曲のDanzonのMontuno部分の譜例を紹介します。
これらの譜例は1925年から1928年に録音されたものですが、まだTresillo(USP)を主に使っていた大多数のSonのグループよりもずっと早くから、いわゆるコードを先行したシンコペーション=(Anticipated)したベースライン(この譜例だとGuarachaのASPのスタイル)を取り入れていました。
このあたりの分類は下記の記事をご参考に

「クラーベに左右されないTumbao〜Clave Neutral その1 USP Unanticipated-Single-Ponche」

「クラーベに左右されないTumbao〜Clave Neutral その2 UDP〜Unanticipated Double-Ponche」

「クラーベに左右されないTumbao〜Clave Neutral その3 ASP〜Anticipated Single-Ponche」

「クラーベに左右されないTumbao〜Clave Neutral その4 ADP〜Anticipated Double-Ponche」

曲全体での譜例

ここからはDanzónの曲全体でベース・パートを学んでいきましょう。
Orquesta Tata Pereiraが1924年に録音した"La Sandunguita"を元にしています。
(1998年にリリースされた同タイトルのIssac Delgadoの曲や、Alain Perezのヒット曲、Los Van Vanの1983年の名曲「La Sandunguera」とは別ものです。)
曲の構成は
「A-B-A-C-A-Montuno-Ending」
というような感じです。
この音源はチューバで演奏されているものです。

上声部の管楽器のパートはほとんどの場合、アレンジされた書き譜のものを演奏していますがベースパートであるチューバはほぼ間違いなく書き譜されていません。
耳とコードを頼りに即興で演奏していると思われます。
そんなわけもあってAセクションで毎回の演奏に少々の変化があります。
全体を暗譜して覚えてDanzónのグルーヴや雰囲気を掴んでみてください。

Danzon de Nuevo Ritmo(ダンソン・デ・ヌエボ・リトモ)

1940年代に入るとAntonio ArcañoとCachaoはこのセクションの伴奏をこれまでのBaqueteo(バケテオ)に変わって、コンガとカンパナを用いた新しいグルーヴを使い始めました。
これを「Nuevo Ritmo(ヌエボ・リトモ)」と称していました。
そして、この新しいリズムスタイルをDanzón-Mambo」と呼びました。

1950年代以降になるとモントゥーノセクションでは更に、Cha-Cha-Chá(チャチャチャ)のリズムもよく使われるようになります。

ラテンジャズのライブでは、必ずと言っていいほどDanzónをオマージュした演奏が演目にありますがその際にはBaqueteo(バケテオ)の部分を短く省略してCha-Cha-Chá(チャチャチャ)の部分を長く演奏することが多いです。
Danzónde Nuevo Ritmo(Cha-Cha-Cháの原型)
Danzónde Nuevo RitmoのMontuno(モントゥーノ)セクションで用いられる典型的なベースラインの一つです。
前述の通りCha-Cha-Chá(チャチャチャ)と同型のベースラインとなっています。
後にこのセクションのリズムだけを用いてCha-Cha-Cha(チャチャチャ)が誕生するわけです。

Mambo(マンボ)の誕生

1940年代にはDamaso Peréz Pradoが、Danzón(ダンソン), Son(ソン), そしてアメリカのビックバンドの影響を受けた新しい音楽”Mambo(マンボ)”が誕生しました。
 Mambo(マンボ)は、1950年代にアメリカ特にニューヨークで成功を収めました。
 Mambo(マンボ)は、アップテンポなホーンが主体となるダンスミュージックです。
Danzónde Nuevo Ritmo(Mamboのパターン)
ベーシストはSon(ソン)の基本的なベースラインを用いていましたが音価を短く弾かれています。

Cha-Cha-Chá(チャチャチャ)の誕生

1953年にヴァイオリニストのEnrique JorinがDanzón(ダンソン)を発展させ作り上げたのがCha-Cha-Chá(チャチャチャ)です。
Cha-Cha-Chá(チャチャチャ)はシンコペーションが少ないので、
ダンスもあまり複雑でなくて、踊りやすいダンススタイルとして人気となりました。
以前の記事にたっぷり紹介しているのでそちらも参照してください。
Danzónde Nuevo Ritmo(Cha-Cha-Cháのパターン)
Cha-Cha-Chá(チャチャチャ)の基本的なベースラインはDanzón(ダンソン)のマンボセクションが元になっています。
ですので、そのマンボスタイルと同じように音価を短くして演奏しましょう。
ということで、Danzón(ダンソン)のマンボセクションについて書いてきました。
Danzón(ダンソン)から現代のキューバ音楽の元とMambo(マンボ)やCha-Cha-Chá(チャチャチャ)も派生していできていますので何かと勉強になると思います。
ABEMA

ラテンベース入門 「Danzónのベース その1」

Danzón(ダンソン)って?

ラテン音楽には様々なリズムスタイルがありますが、Danzón(ダンソン)もその一つ。
19世紀後半に発達したキューバ音楽/ダンスの形式で、ヨーロッパの宮廷舞踏や民族舞踏やコントラダンサ(Contradanza)、ダンサ(Danza)などから発展して作られたものです。
歴史的な経緯は詳しく書かれている本とかたくさんあるので省略します。
こちらを読んでみると詳しく書かれています。

キューバ音楽

価格¥1,049

順位1,227,069位

八木 啓代, 吉田 憲司

発行青土社

発売日2001/02/01

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録音が残されているキューバ音楽はDanzón以降のもの

20世紀に入るとRumbaやChangüíといったアフロ・キューバン音楽は既にキューバの音楽の中では欠かせないものとなっていました。
しかし、その頃はまだレコーディングをして音源を残すようなことはまだスタートしたばかりだったのでこれらの音楽をレコーディングするようなレコード会社はありませんでした。
なので、録音が始まったのは最初にDanzón、次にSonというように行われてきました。
記録の残っているのはDanzón以降の音楽だけとなります。
しかし、これらの初期の録音を聴くとRumbaやChangüíといったアフロ・キューバン音楽の影響がしっかりと聴けます。

使用されていた低音楽器

弦楽器のベース(ウッドベース)がアンサンブルの定番となったのは、1920年代半ばのことです。
それまでは、ボティーハ(Botijas)やマリンブラ(Marimbula)という低音楽器が使用されていました。
 (こちらの記事に紹介しています。)
ダンソン(Danzón)の場合はTubaやオフィクレイド(Ophicleide)といった金管楽器でベース・パートを演奏していました。

Danzónの重要性

ラテン音楽の歴史に興味がなくても、ラテン・ベーシストにとってダンソン(Danzón)の基礎知識と感覚は必須となってきます。
ダンソン(Danzón)はクラーベを元に作られた最初のキューバ音楽のスタイルだということも大きな意味があると思います。
ほとんどのダンス・バンドやラテンジャズバンドのレパートリーには、何らかの形でダンソン(Danzón)への敬意が込められています。

Danzónの魅力

初期のダンソン(Danzón)は、はっきり言って録音の品質が悪いので古臭く聞こえてしまいちょっと聴くのが大変かもしれません…
とはいえ、聴いてみるとそこには100年ほど前の録音からラテン音楽の歴史を知る上で多くの発見があります。
当時においては、これが最先端の音楽であって現在に続くラテン音楽の基礎になっていたということは忘れてはいけないでしょう。
歴史的に古いジャンルを理解しようとする時、なるべくオリジナルの音源を聴いて当時に流行していたであろう音楽を聴くのがおすすめです。

現在ハバナの郊外などで演奏されている観光客のチップ目当てで演奏されているセッションと、1920年代にはは違法とされていた打楽器などを交えたり、当時としてはエッジの効いた独創的で物議を醸したような状況で聴くセッションでは全く趣が異なってくるわけです。
これらの録音からは音質の悪さを補って余る激しいエネルギーが感じられます。

Son,Son-Montuno,Mambo,Charangaの録音については上記の通りなのですがそれより古くなる初期のダンソン(Danzón)の録音については少し注意があります。
1920〜1940年代のダンソン(Danzón)の録音は単にノイズが多いだけではなくて、細かい音像が不明瞭でよく聴こえません。
特に我々にとって重要なベースパートはかなり聴き取りにくいです。
しかし、想像力を働かせてみるとオリジナルの演奏の激しさを感じ取れるはずです。
全てを聞き取ることは難しいですが、エキサイティングなことが起こっていたということは感じ取れるはずです。

Danzón(ダンソン)の聴くべき音源

前述の通りオリジナルの演奏を聴くべきとは思うのですが、やはり最初から楽しんで聴くには少し厳しいのも事実です。
っていうことで、現代のDanzónの録音から遡って聴いていくのが良いかなと思います。
まずはこちらが最適化と思います。
“Mi Gran Pasion” Gonzalo Rubalcaba(1986年)
ラテン・ジャズのアルバムですが、Danzónへの敬意が込められたアレンジで現代のミュージシャンが省略してしまうようなDanzónの複雑なフォーマットやディティールをしっかりと全て含んでアレンジされています。

これで少しDanzónに馴染んできたら次は1959年のこちら。
Fajardo son Flauta y Orquesta “Danzones Completos para Bailar”
この頃には既にダンソン(Danzón)は歴史的な遺物となっていましたが、情熱的に演奏されてかつ録音の質も良いです。
Cachao “La Leyenda”
ベーシスト的にはやはりCachaoの作品も外せませんね。
Antonio Arcaño y Sus MaravillasDanzón Mambo
Apple MusicにはなかったのでAmazon musicのリンク貼りました。
更に遡って1940年代のAntonio Arcañoの作品です。
しかし、ArcañoのOrquetaが演奏しているのは「Danzón-Mambo」です。
曲の最初の部分だけが純粋なDanzónで、後半はMamboのセクションとなります。
これについては次の記事で少し解説しています。

初期の録音

“Hot Music from Cuba 1907-1936”
“The Cuban Danzón: Before There Was Jazz: 1906-1929”
“Early Cuban Danzon Orchestras 1916-1920”

Early Cuban Danzon Orchestras 1916-20

価格N/A

アーティストVarious Artists

発行Harlequin

発売日1999/05/10

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ということで、準備ができたところで初期の録音を聴いていきましょう。
これもApple Musicにはなかったりなんだりなので、発見できたものを貼ってきます。

近年の再現録音

“The Cuban Danzón: Its Ancestors and Descendents” (1979)
Rotterdam Conservatory Orquesta  Típica
“Cuba: Contradanzas&Danzones”(1997)
この2つのアルバムはクラシックの古楽のようにオリジナルの楽器を使って、なるべく当時を忠実に再現して行われた近年に録音されてものです。
クリアな録音なので当時を知るのにとても参考になると思います。

Danzón(ダンソン)の曲構成

Danzón(ダンソン)は従来、大きな編成のブラスバンドで書き譜での譜面を読んで演奏していました。
しかし、この頃もベースパートのチューバはコードを見ながら耳で判断しながら演奏することが多かったようです。
このことからもDanzón(ダンソン)を演奏する際には、この独特な構成とセクション間のブレイクなどを特に意識して演奏するとよいでしょう。
大まかなDanzón(ダンソン)の曲構成について解説していきたいと思います。

①A.パセオ(Paseo)
Danzón(ダンソン)でのイントロのことをパセオ(Paseo)と称します。
大抵は16小節で構成されています。

②B.Fluteによるテーマ演奏
それから、フルートによってテーマのメロディを演奏します。
Parte de(la)flautaとも称されます。

③A.パセオ(Paseo)をもう一度演奏
再びパセオ(Paseo)を演奏します。

④C.Violinによるテーマ演奏
ヴァイオリンのトリオでテーマのメロディを演奏します。
Parte del violínとも称されます。

⑤Ending
エンディングはいくつかお決まりのパターンがありますのでこれらは次の記事にでも紹介したいと思います。
エンディングにパセオ(Paseo)を再びやったり、パセオ(Paseo)とお決まりのエンディングパターンの組み合わせだったりとが考えられます。

ということで、曲のフォームは
ABAC
or
ABACA
というのがクラシカルな初期Danzón(ダンソン)のフォームとなります。
クラシックのロンド形式と似たような感じですね。

しかし、後期になるとCセクションの後に
Estribilloやモントゥーノ(Montuno)
のセクションが加わってきます。

ここはDanzon de Nuevo Ritmo(ダンソン・デ・ヌエボ・リトモ)と呼ばれる後にマンボ(Mambo)やCha-Cha-Chá(チャチャチャ)へと発展されるセクションとなります。
このセクションでフルートやヴァイオリン、ピアノがアドリブ演奏をします。
このDanzon de Nuevo Ritmo(ダンソン・デ・ヌエボ・リトモ)については次回の記事で解説していきます。

Aセクション Paseo(パセオ)について

AセクションにあたるPaseoは、Danzón(ダンソン)の特徴的な部分で様式美的なパートでもあるのですが、それだけではなくダンスにおいても重要なセクションとなります。
Roberto Borrell(ロベルト・ボレル)が制作した教則ビデオ"Un Trio Inseparable"によるとダンサーはAセクションの間のブレイクは立ち止まって体を揺らしたり、扇いだりしていて次のセクションが始まると合図で動きを再開します。

Danzón(ダンソン)のAセクションは、Danzón(ダンソン)を再現するのに最も重要なコンセプトとなる部分となります。
Danzón(ダンソン)に限りませんが、ラテン音楽でのベーシストの役割はダンスのステップやスタイルと密接に関係しているのです。

アレンジ上も出だしでフックとなるセクションなので、個性を求められる部分でもある一方で厳格なDanzón(ダンソン)としての様式美も求められるのでアレンジ上難しいセクションとなります。

Danzón(ダンソン)のリズム

Danzón(ダンソン)の雰囲気を覚えるには、バケテオ(Baqueteo)と呼ばれるGuiroのパターンを覚えるのが良いと思います。

Danzón(ダンソン)において重要となるリズムは、シンキージョ(Cinquillo)、トレシージョ(Tresillo)と称されるアフリカのリズム。
そして、クラーベの概念をはじめて体現したリズムとなるバケテオ(Baqueteo)です。

Cinquilo(シンキージョ)

シンキージョ(Cinquillo)

Tresillo(トレシージョ)

トレシージョ(Tresillo)

Baqueteo(バケテオ)

バケテオ(Baqueteo)
ダンソン(Danzón)はクラーベを元に作られた最初のキューバ音楽のスタイルです。

基本的なパターンはギロ(Guiro)で演奏されます。
2小節パターンでシンキージョ(Cinquillo)に4分音符4つのパターンを加えたバケテオ(Baqueteo)というパターンで構成されています。
バケテオ(Baqueteo)は、シンキージジョ(Cinquillo)の部分がクラーベの3サイド、4分音符の部分がクラーベの2サイドとなります。
バケテオ(Baqueteo)はクラーベのリズムを装飾したリズムとも言えます。
バケテオ(Baqueteo)のリズムはAセクションの一部分と、Montunoセクション以降を除いた全てのセクションで演奏され続けます。
Aセクションも基本的にはバケテオ(Baqueteo)を演奏するのですが、少し特別な決まりがあります。
下記の譜例のようにシンキージョ(Cinquillo)が三回連続して演奏され、ティンバレスのフィルインと共にブレイクが入ります。
このお決まりのアレンジがダンソン(Danzón)のAセクション独特の雰囲気を出しています。
このようなブレイクがダンソン(Danzón)のAセクションには必ずあります。
ジャンルの様式美に沿った(=Típico)サウンドにするには、リズムブレイクのアレンジの選択肢は限られたものとなっていてほとんどが上記譜例のようなものになります。
休符部分にフルートなどのピックアップフレイズが入ることになります。
このお決まりのアレンジに負けないように、最初のフレーズなどにアレンジャーは工夫を凝らして様々な独創的なフレーズが生まれていったわけです。

Aセクションでのベーシストの対処方法

ベーシストがどのようにAセクションを演奏するかという、典型的な例がこちらです。
Roberto Borrellは、Danzónのダンスビデオの決定版「Un trio inseparable」の中で、Danzónのダンサーは伝統的にAセクションの途中で立ち止まり、体を扇いだり浮かしたりしていることを説明し、実演しています。

Aセクションへ戻るときのブレイク

「A-B-A-C」や「A-B-A-C-A」といった構成で、BセクションもしくはCセクションからAセクションへ戻る際には下記のブレイクがよく用いられます。
3:00〜に同様のブレイクがあります。

Danzón(ダンソン)でのクラーベの向きについて

全てのDanzónのAセクションは、クラーベの向きがの3サイドから始まっています。
従って、Bセクション、Cセクション、"Estribillo(=コーラスのパートまたはモントゥーノセクション)が2-3となる場合クラーベの流れがおかしくなってしまいます。

でもですね、1920年代には、クラーベの向きについてのルールや法律、議論(戦争とも言えるwww)はまだ生まれていなかったので、セクション間のクラーベの向きの反転というのは気にしないで大丈夫です。
それぞれのセクションを独自の構成として学び、セクションごとのクラーベの感覚を合わせていけばOKです。

ダンソン(danzón)のベースライン

ダンソン(Danzón) Bass Ex.1
まずこれが伝統的なダンソン(danzón)の基本的なベースパターンです。
前半が2分音符2つ、後半がトレシージョ(Tresillo)のリズムをなぞって演奏されています。
ダンソン(Danzón) Bass Ex.2
パーカッションで刻まれているバケテオ(Baqueteo)のパターンをなぞるような形でもしばし演奏します。
これらのようなパターンを基本に自由に演奏してください。
テーマのメロディに沿ってみたり、カウンターメロディのようなアプローチをとることもしばしあります。
ルートは提示しなければなりませんが、あまりリズムを刻み続けるといようりはチェロのパートを弾いているような感覚が近いかなーと思います。
ABEMA

2019/7/18 昭島フォレストイン昭和館

2019/7/18
昭島フォレストイン昭和館
市島美恵子(Trombone)
吉田敦(Piano)
城戸英行(Bass)
星野智子(Percussion

メンバーで写真とか撮らないわけですよw
中庭ビアガーデンで演奏予定だったけど雨なのでレストラン内で演奏。
衣装なんとなくアロハにしたらスタッフさんの制服?と色が被り何度かピッチャー注文されたわよ。

ライブもなかなか盛り上がりました!
ちびっこがコンガに興味津々でノリノリに聴いてくれて嬉しかったわ〜。

2019/7/7 「Takashi Nanakazto Presents Latin Jazz Jam Night Vol.2」

2019/7/7
“Takashi Nakazato Presents
Latin Jazz Jam Night Vol.2″
@下北沢Bar Bodeguita
Host Musician:
中里たかし(Percussion)
島田直道 (Trombone)
すずきあゆみ(Piano)
城戸英行(Bass)
2回目の開催となった中里さんのLatin Sessionでした。

普通はジャズのフォーマットにどうしても寄せてしまうことが多いのですが、中里さんのセッションではしっかりラテンのセッションになっています。
それでも、誰でも参加しやすいのは中里さんが演奏中にも上手く参加者たちに細々と指示をしているからでしょう〜。
今回も色々な方が参加してくれて楽しいセッションとなりました。
次回は9月となりそうです。
そして、この日は実は昼間も同じ場所でやっていました。
中里さんのパーカッションスクールの生徒さんたちの練習会。
恒例なのかな?
大鍋で作ったパエリア。
今回はイカスミパエリアでした。
めちゃくちゃ美味かった〜!

一日中トゥンバオを弾き続けたので流石に疲れましたwwww
まあ、楽しかったですが〜。

次回はセッションにはベーシスト来てくれないかなw

7/2 “Latin Jazz Live Kirorin BIRTHDAY Presents”@四谷三丁目Live Unten45

2019/7/2(火)
“Latin Jazz Live Kirorin Birthday Presents”
@四谷三丁目Live Unten45
石毛杏子(Sax&flute)
飯島瑠衣(Piano)
櫛田満(Percussion)
城戸英行(Bass)
"Latin Jazz Live Kirorin Birhthday Presents"でした!
お越し頂いた皆様、メンバー、Unten45さんなどなど本当にありがとうございました〜
Birthday Liveとかキャラじゃないなと思いつつも日程直近だし言わないのもなんだなと思って自作自演感満載でお届けしましたw

メンバーはここ数年色々と一緒にやらせてもらっている面々と。
でもこの組み合わせは初。
意外にも杏子ちゃんと満ちゃんは初対面だったらしい。

今回はラテン・ジャズなやつと、ブラジル物を混合スタイルでやってみました。
なかなかこれらを両方やろうとチャレンジしても、なかなか難儀するのですが(特に打楽器奏者がね…)安心のミチルリンでした。
今後もこのスタイルで色々と挑戦してみたいものです。
そして、バースデイライブらしくケーキを。
セルフで準備というロシア式です。
あんまり知らんけど、ロシアでは誕生日を迎えた本人が友達や家族に誕生日ケーキを自腹で振る舞うらしいです。
ということで、ロシア流に僕がケーキをお越しのみなさまに振る舞いました。
ケーキは色々ご協力もありなかなかの力作ショートケーキだったのですがね。
いやはや、人数分にカットするのが非常に難儀しまして…
来年やるならこのあたり改めなければw

とりあえず、皆様にお気遣い頂きまして大変に楽しいライブとさせていただくことができました!
また今後もこれを糧に色々と企画していければと思います〜。

2019/6/28 Tropicanduo Live@武蔵中原Coffee Spot Life

2019/6/28(金)
”Tropicanduo Live”
@武蔵中原Coffee Spot Life
Tropicanduo:
鹿島美和(Piano)
城戸英行(Bass)
いつもの武蔵中原Coffee Spot LifeにてTropicanduoライブでした。
今回は夏、雨の曲を中心にやってみました。
ラテンスタンダードがなかなかいい感じの演奏になって楽しかった〜。

次回9/6金曜日武蔵中原コーヒースポットLifeで
演奏しますー!
次はもう秋ですね。

そして、次の僕のライブはこちら!
ぜひご予定を〜!
https://kidokorocco.info/archives/event/20190702unten45

2019/6/23 Cubalada 3rd Live@関内Megusta

2019/6/23(土)
“Cubalada 3rd Live”
@関内Megusta

鹿島美和(Piano)
SHIBU(Vocal)
斎藤千穂(Violin)
城戸英行(Bass)
小林慎(Bongo)
櫛田満(Timbales)
内山永人(Conga)
Cubaladaのライブでした!
ようやく3回目〜
今回は全編ウッドベースで通しました。
よりチャランガっぽい感がでたはず!
今後、少しこういう機会も増やしたいところです。

気心の知れたメンバーで楽しくやらせてもらいました。

美和ちゃんのCuban Musicへの熱い思いで募られたメンバーです。
Sahibuちゃんの素晴らしきお歌!
ラテンをやるならいて欲しいBong,Timbales,Congaの3人がちゃんと揃っているバンドなのでやっぱり気持ち良いです。
そして、チャランガといえばViolinです。
ちほりん最高。
そう、そしてフルートがいないw
だからチャランガ"っぽい"編成なのですwww

今回もDanzonやCha-Cha-Chaなどチャランガな曲をたっぷり、
Shibuちゃんのアルバムに収録されている曲、
それにSalsaなノリノリの曲もとボリューミー!

非常に楽しくやらせてもらいました〜。
このメンバーといるとエネルギーもらえますわね〜。
このバンドはもっと色々な人に観て欲しいところですね〜。

今年はもう一度くらいはできるかな〜?
今度はフルートも入れてちゃんとチャランガ編成でwww
一応、フルートは候補が何人かいるので(オレの中でですがw)
ちょっと次回こそは"っぽい"が取れるはず…!
そして…
この日ご一緒していたパーカッションの櫛田満ちゃんとご一緒のライブが7/2(火)にありますよ…!
ぜひともご予定頂ければと!

一応、バースデイライブ的にしましたが普通に来てくれればそれでありがたきです。
別に祝ってもらいたいとか無いのでw

あ、でも僕からケーキを振る舞おうかと思っていますw
https://kidokorocco.info/archives/event/20190702unten45