コラム的な感じになりますが、特に初心者に向けて練習において心掛けた方が良いことを10項目書いてみました。
1.無理はしない
最初はついつい無理して頑張ってしまうものです。
ですが、身体的に苦痛や痛みを感じたらすぐに演奏をやめて休みましょう。
痛みを伴うような演奏はフォームや弾き方に無理があったりすることが原因だったりします。
そのまま続けると腱鞘炎などで身体を痛めその後もずーっと悩まされることになります。
決して無理はしないようにしましょう!
2.ゆっくり確実に
ついつい全然弾けない段階なのにも関わらず…
早いテンポで弾き始めてしまいがちなのですが、
まずはゆっくり確認するところから始めましょう。
人間の脳というのは案外と優秀です。
一度やったことは意識下では覚えていなくても、無意識に記憶しているらしいです。
ということで、弾けないテンポで繰り返し練習している間違ったプレイを記憶してしまうという最低な事に…
なので、まずはゆっくり確実にできるとこから始めてテンポをあげるようにしましょう。
3.録音または録画する
練習をしている時は、目の前のフレーズを弾くことなどに意識が向いています。
ですので、案外と客観的に自分を見られず、自分の音というのは聴けていないものです。
例えばスマホで自分の練習している姿を動画で撮影してみて見返してみましょう。
練習中には気がつかなかった間違いや、不自然なフォームに気がつくことがあると思います。
自分の演奏を客観的に評価し、アップデートしていく感覚が上達するのには大変重要です。
加えて演奏中に感じている良し悪しと、後から見た時の感覚を段々近づけていくことも大切です。
演奏中も後から見た時と同じ感覚で弾けるようになれば、常に客観的に演奏をコントロールできるようになる訳です。
4.鏡で確認する
前述のものと同じような目的ですが、鏡で自分の演奏姿を見てフォームをチェックしましょう。
姿見の鏡が一番よいですけれど手鏡で手元だけ確認するとかでも良いと思います。
「そんなの見ても正しいフォームなのか、悪いフォームなのかなんてわからない…」
と思うかもしれませんが、悪いフォームは初心者でも自分のフォームを見てみるとわかります。
身体的に「不自然」と思える動きをしていたらそれはほぼよくないフォームです。
無駄なく効率的なフォームというのは身体的に自然な動きとなるものです。
良い音色、良いリズムは良いフォームが前提となります。
5.何を練習しているか常に意識する
意外とこれが難しいところなのですが…
今取り組んでいる練習は
「何のためにやっているのか?」
というのを必ず意識することが大切です。
漠然と弾いているだけではなかなか上達しません。
練習しているトピックを絞り、そこにフォーカスして練習することが大切です。
なかなか一度に沢山の項目を同時に練習するというのは難しいものなので、
例えば
「今はピッキングをオルタネイトでやる練習」
「左手の指を独立させるための練習」
「シンコペーションを捉える練習」
と項目を絞ったら他のところの不具合には多少目をつむりその項目に集中して取り組みましょう。
6.止まらない
フレーズや曲を区切って練習することは構わないのですが、
間違える度に弾くのを止めて、弾き直して…
というようなやり方はやめましょう。
間違えても、指がまわらなくてもフレーズや曲を弾ききって下さい。
練習以外の状況で、例えばバンドなどアンサンブルで演奏するときフレーズを間違えたからといって途中で弾き直すなんてことはありえませんよね?
ミスをしてもそのまま止まらず、曲を進めるということを常に意識しましょう。
そこからどうリカバリーしていくかというのは実際の演奏の中では大切な要素となります。
7.一番大切なのはリズム
色々なフレーズや曲を練習していく中で意識するべきことは沢山あります。
しかし、一番大切なのは絶対的にリズムです。
例えコードから外れた音を弾いていたとしても、
抜群に良いリズムがキマッていれば案外と良い感じに聞こえてしまいます。
逆にどんなによいフレーズを弾いていてもリズムが外れていればそれは最低なものとなってしまいます。
8.ミュートは大事だよ
エレキベースを弾く上でテクニック的に最も気を使うのはミュートです。
ミュートというのは、色々な意味がありすぎるのできっちりと用途を限定して書かなければなりませんが…
ここでいうミュートは「弾いていない弦の音を鳴らさないようにする」ためのミュートです。
右手でのミュート、左手でのミュートそれぞれきっちり意識して音を止めましょう。
まず初期の段階ではどの指でどのようにしてミュートをしているのかを意識しながら、
演奏をするようにしてみてください。
そうしていくことで、段々と無意識にミュートができるようになっていきます。
9.指の筋力を鍛えるのではない。指を広げる、独立させる
最初にベースを手にした時、思うように指板を左手で押さえられないと思います。
基本的な奏法「1フレット1フィンガー」での運指もなかなか指が広がらず思うように押さえられないという状態が平均的な日本人の手の大きさでしたら普通じゃないかと思います。
しかし、ある程度ベースを演奏している方ならこれらはそんなに大変なことではないです。
それは決して手が大きいからという訳ではなく、指が柔軟になり広がるようになるから。
そして、指が一本ずつ独立して動くようになってくるから余計な力を入れずに済むようになるからです。
ギターなどに比べれば、ベースは確かに指板も広く、弦も太いです。
手が大きく、指が長い方が当然に有利ではありますが、必ずしも特別大きい手である必要はありません。
平均的な日本人の男女の手でも、しっかりと指を広げ、独立して動くようにしていけば十分に良いパフォーマンスのできる大きさの楽器です。
10.どういうスタイルの音楽なのか意識してみよう
音楽に国境はない…のですが、それぞれのジャンルやスタイルでそれぞれに深い歴史があります。
どういう様々なジャンルの音楽や、巨匠といわれるプレイヤーのスタイルを研究していくことは非常に大切なことです。
特にリズムセクションにおいては、どんなジャンル、スタイルでもある程度対応できる能力は必須といえる能力かと思います。
ロック、ジャズ、ファンク、ラテン等々の大雑把なくくりだけでも膨大ですが…
さらにそれぞれに枝分かれした様々なリズムの種類があります。
今までなんとなく聞き流していたものを深く追ってみると、聴こえなかったものが発見できると思います。
そして、音楽と同時にその周辺の歴史を学びそれぞれの音楽がうまれた背景や文化を知ることも大切です。
というように、レッスン中に頻繁に口にしていることをまとめてみました。
もちろん他にも色々とあるのですがひとまずこんな感じで。
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