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ラテンベース入門 「ラテンベースの大半はこれ」



前回はシンコペイトしていないトゥンバオをやってきました。
今回は、いよいよラテンベースの真骨頂。
シンコペーションし続けるトゥンバオを学んでいきましょう。
早速ですがこちらの譜例。
Ex.1
これがみんなのイメージするいわゆるラテンのベースだと思います。
4拍目が次の小節の1拍目にタイで結ばれていることを除けば、
前回の記事で最初にやったトゥンバオと同じです。
このシンコペイトしたトゥンバオは、ほとんどのアフロ・キューバン音楽のベースラインで用いられている基本パターンとなります。
Guanganco(ワワンコ)、Guarach(ワラチャ)、Rumba(ルンバ)、
Mambo(マンボ)、Bomba(ボンバ)、Son-Montuno(ソン・モントゥーノ)などなど様々なグルーヴでこのトゥンバオが用いられます。

このトゥンバオを身体に染み込ませましょう!
バリエーションなどは色々ありますが、
サルサのベースの半分以上はこのリズムでできたトゥンバオ
です。
このリズムが自然に感じられるようになるまでじっくり練習してみましょう。
特に注意すべきなのは1拍目です。
1拍目は演奏しませんが、一つ一つの小節で1拍目がどこなのかをキチンと感じながら演奏してください。

慣れるまでは
1.(4分音符で)口でワン、ツー、スリー、フォーとカウントしながら弾いてみる。
2.足は1拍目と3拍目で踏む(2分音符)
このようにしながらEx.1を弾いてみて、カウントに対してトゥンバオのリズムがどのように噛み合っているかを意識して弾いてみましょう。

次に
1.(4分音符で)口でワン、ツー、スリー、フォーとカウントしながら弾いてみる。
2.足を2拍目,4拍目で踏む

これで同様のことをやってみます。
こうすると4拍目の音を次の小節のシンコペーションとしてではなく、あくまでダウンビートであると意識することができます。
こうして少しずつ慣れていきましょう。

音使いについて

通常は1小節ごとにコードがある場合、4拍目で次の小節のルート/2拍目の裏で5thの音を用います。
とはいえ、音使いは状況などによって変化は自由です。
特に2拍目の裏は3rd/7thなども頻繁に用います。
とにかく、4拍目で次の小節のコードを先行して弾くことだけ忘れないで下さい。

リズムを捉えるのもそうなのですが、ジャズなどでウォーキングベースを弾くことに慣れている人にとってはコードを先行して弾いていくのが意外と難しいようです。
これもジャズ・スタンダードのコード進行などに合わせて弾いて慣れていきましょう。

ということで、一番定番となるトゥンバオを紹介しました。
これの精度を高め、理解を深めていくための知識や、
バリエーションの付け方について今後書いていこうと思います。
あと、Cha-Cha-Chá,Danzón,Bolero,Rumba,Afro-6/8,Son-Afroなどなど各リズムにおけるベースラインも紹介していきたいですね〜。



ABEMA

ラテンベース入門 「シンコペイトしないトゥンバオ」


ようやくベースラインの話になってきました。
まず、トゥンバオ(Tumbao)という単語について。

トゥンバオというのは、
ピアノやベース、コンガでのベーシックな繰り返しのリズムパターンのこと
を言います。

クラーベとの関係性やラインの組み立て方など色々難しい話はあるのですが、まずは簡単なベースのトゥンバオから弾いて練習してみましょう。

シンコペイトしないトゥンバオEx.1

Guaracha(ワラチャ)のモントゥーノセクションなどで用いられるトゥンバオです。
弾く音は、1拍目にRoot音、2拍目の裏が5th、3拍目がRootのオクターブ上というような音使いが多く用いられますがどのように弾いても大丈夫です。
まずはこのようなシンコペーションしていない古典的なトゥンバオのパターンで少しずつ慣れていきましょう。
シンコペイトしないトゥンバオEx.2-1

もう一つこのバリエーションとなるトゥンバオを。
これもGuaracha(ワラチャ)などで用いられる一番基礎的なパターンの一つです。
またその他のスタイルでも次の記事に記載している標準的なトゥンバオのバリエーションとしてミックスして使われます。
特徴としては2拍目の表を弾いているので、独特のグルーヴとなります。
2拍目の裏に強いアクセントを置きます。
シンコペイトしないトゥンバオEx.2-2
このように変化つけたパターンもよく用います。
シンコペイトしないトゥンバオEx.2-3
Ex.2-1のトゥンバオを少し変化させて、4拍目の4分音符を8分2つにしています。
こうすると4拍目がコンガのトゥンバオとユニゾンになってグルーヴがコントロールしやすいです。
Ex.2-2のトゥンバオも同様に変化つけてみましょう。
下記のようにして上記のトゥンバオを弾いてみましょう。
1.1拍目3拍目にクリックを鳴らして/足は2分音符で刻む
2.8分裏にクリックを鳴らして/足は2分音符で刻む
3.曲のコード進行に合わせて1〜3の練習をする
ここまでやったトゥンバオはクラーベが2-3/3-2どちらに変化してもフレージングは変わりません。
しかしながら、クラーベに対してベースラインがどう動いているのか意識するとアンサンブルしやすくなると思います。

ということで、足でクラーベを刻みながらこれらのトゥンバオを弾いてみるのは非常に効果的な練習になります。
下記のようにしてトゥンバオを弾いてみましょう。
1.クラーベに合わせて/足は2分音符で刻む。
2.1拍目3拍目にクリックを鳴らして/足でクラーベを刻む
3.8分裏にクリックを鳴らして/足でクラーベを刻む
4.曲のコード進行に合わせて1〜3の練習をする

クリック代わりにクラーベを鳴らして練習するのに、
こちらを使ってみましょう。
なんとソン・クラーベ/ルンバ・クラーベを鳴らせるメトロノームです。



ABEMA

ラテンベース入門 「リズムの取り方」

基礎的なラテン音楽でのベースラインを学ぶ前に…
まずは大前提になるタイムの取り方について書いていきます。
ラテン音楽は、2小節のグルーヴを最小単位として捉えて、
2分音符のパルスでカウントして演奏します。
グルーヴを2/2拍子、in 2、カットタイムで捉えています。

ただし、伝統的な記譜法では2/4拍子で記譜していましたが、
現在は4/4拍子で記譜することが一般的です。

ベースラインとパルスを併記すると下記のような感じになります。
パルスを下記のようにin 4で感じるとリズムがせせこましく聴こえますのでやめましょう。
譜面の表記を、省スペースの為などで倍にして下記のように書くこともありますが、あまりおすすめいたしません。
16ビート的にみえてしまうんですよね。
Timbaとかではこういう表記の方がいいかもしれません。

後で紹介するクラーベという概念はフレージングにおいて非常に重要なのですが、その前提として
ラテン音楽においてはin 2でリズムを取るということがとても重要です。



ABEMA

ラテンベース入門 「ラテンベースの教則本」



「ラテン教えてくださいよー」って方に一番聞かれるのは
「どんな教則本とかありますか?」ってことなのでまずはこれから紹介していきます。

ベースラインだけわかってもなかなか実戦で通用させにくいところもあるのですが、
ベーシックな弾き方がわからないと何ともできませんからね。


1.True Cuban Bass

True Cuban Bass

価格¥3,326

Carlos Del Puerto, SILVIO VERGARA

発行Sher Music Co

発売日1994/10/01

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まず一つだけ入手するならこの教則本がいいです。

ラテンベースの基本的なグルーヴが網羅されています。

クラーベとベースライン、打楽器とのコンビネーションについての解説も充実していて非常に参考になりました。

また後述するラテンベースブックでは触れられていないアフロキューバンのリズムスタイルも解説しているので有意義です。(Bolero,Danzón,Rumbaなど)

トゥンバオの組み立て方、クラーベに沿った発展のさせ方についても論理的に解説してあり大変参考になります。

コピー譜も充実しています。
(音源も全て付属のCDに収録されています。)


2.「Latin Bass Book

ザ・ラテン・ベース・ブック 3CD付

価格¥6,380

順位672,648位

Oscar Stagnaro, Chuck Sher

発行エー・ティ・エヌ

発売日2003/03/31

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キューバ、ブラジル、メレンゲ、カリプソ、ベネズエラ音楽などなど
いわゆる大きなくくりでのラテン音楽全般のベースラインを扱った貴重な内容です。

内容的にはキューバ5割、ブラジリアン3割、その他2割といったところです。
特にキューバ音楽におけるトゥンバオのバリエーションを豊富に紹介してあるので、実戦的にもかなり参考になります。

ただし、解説などはちょっと物足りない感じなので習うようり慣れろというような感触。
独学でこれだけを参考に学ぶのはなかなか骨が折れそうです。
とはいえ、付属のCDが非常にご機嫌なのでこれに合わせて演奏するだけでも相当によい練習にはなります。


3.「高橋ゲタ夫ラテンベースベーシック」

高橋ゲタ夫 ラテン・ベース・ベーシック Prime Video

価格¥1,500

順位78,149位

出演高橋ゲタ夫

監督原田光平

発売日2017/11/08

Amazonを開く

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ラテンベースで(翻訳などではなく)日本語で解説されている唯一のものでしょう。

タイトル通り、ラテン初級~中級者向けと言える内容。
クラーベとメロディの関係性や、様々なパターン ルンバ、マンボ、サルサ、メレンゲ、バチャータ(と、動画内でゲタ夫さんは言っていますがTimbaのことですね)を紹介されています。

動画であるからこそというか、教則本では解説しにくいであろう、Bomba Cubano(シントゥーラのところでやるドゥ〜ンってやつこれも動画内でゲタ夫さんはBomboと言ってますがBombaのことです)の例示などもあり大変参考になりました。

最後に Baby Bassのラテン的な弾き方を解説しています。
Baby Bassのテクニック的な解説をしている資料はほとんどないので大変参考になります。


という感じで、まずは比較的入手も容易そうなものを3つ紹介しました。

昔と違い今は充実した内容の教則本などが他にもたくさんありますよね。
日本でも入手が容易になっています。

本場からきてくれるミュージシャンや行き来する日本人も増え、色々と伝聞で見聞きしているものはあると思います。
しかし、本で得られる情報は網羅的で体系立ててあるので気付きが多いです。
やはり異文化の音楽で、我々にはわからないことも多いので情報は少しでも多い方がいと思いますからね〜。



ABEMA

ラテンベース入門 「ラテンって何?」

根本的にここですれ違いが多いので、
まずこのラテンっていう言葉の定義をしっかりしないといけませんね。

まず、一般的に言われている広義の意味でラテン音楽というのは、
「中南米=ラテン・アメリカ」の音楽のことです。
中南米というのは、メキシコや南米大陸の地域、カリブ海を含む広い地域の事を指します。
そして、主にスペイン語、ポルトガル語圏の文化を「ラテン・アメリカ」と呼びます。
「ラテン」と言ってもその範囲はとても広くてどこまでを「ラテン音楽」と呼ぶのかは曖昧です。

サンバ、ボサノヴァ、レゲエ、フラメンコ、マリアッチ、カリプソ、バチャータ、サルサ、メレンゲなどなど
様々なものをラテン音楽と称していますが、
少なくとも日本の演奏家の間では「サルサ」、「マンボ」などの

スペイン語圏の音楽を「ラテン音楽」

と呼び、

「ボサノヴァ」や「サンバ」などポルトガル語圏の音楽は
ラテンに含まない

という考え方が一般的です。
サンバなどは単にブラジル音楽と称しています。
ここが大きく齟齬が起きがちなところですね。

熟練したジャズ系のミュージシャンなどでも勘違いされている方が多いので、ラテンとブラジル音楽のグルーヴが混在する意味不明状態な音楽が発生してしまうわけです。
まあ、カッコ良ければなんでもよくはあるのですが。
それぞれ根本的にグルーヴのポイントが違うのでそれをわからずにやってうまくいくことはほぼないです…。

とりあえず、ここではしばらく
ラテン音楽の中でもキューバの音楽を中心とした

アフロ・キューバン(Afro-Cuban)

と称される音楽のベースについて解説していきたいと思います。

ABEMA