「ラテンベース」タグアーカイブ

ラテンベース入門 番外編「ラテンセッションの譜面」

ラテンベース入門の記事を書いてきましたが、
やはり実践が一番なのでセッションなどにも積極的に参加していただきたいところなのです。
で、やる曲について聞かれることが多いのですがLatin Real Bookに載っているもので幾つかの定番曲のようなのがあります。
この中に載っていてよくやられるのはこのあたりでしょうか。

"Claudia"(Bolero)
"Mambo Inn"
"Manteca"
"Maria Cervantes"
"Midnight Mambo"
"Mambo Influenciado"
"Obsession"
"Ran Kan Kan"
"Sabor"

歌もの
"Besame Mucho"(Bolero)
"Bilongo"
"Cachita"
"Capullito de aleli"
"Contigo En La Distancia"(Bolero)
"Lagrimas Negras"
"Son de La Loma"
そして、ここからは宣伝ですwww
意外とラテンリアルブックの表記だと実際によくやるキメだとか、パーカッションソロのフォームとか、エンディングとか、よくやるキーと違うとか色々な難点もあるわけです。
でも、予習したいなーって方。
朗報です。
最近、少しずつですがネットでラテンセッションでやられる曲のDL販売をしています。

現在販売中のラテンセッション用リードシート

このBlog内でも追加できしだい告知しています。
 ※2019/5/19現在(随時追加予定)
 "Mambo Inn"
 "Oye Como Va"
 "Obsession"

 許諾申請中
 "Ran Kan Kan"
 "Morning”
 "Sabor"

これから追加予定
"Maria Cervantes"
"Como Fue"
"Contigo En La Distancia"
以前、DL Marketというサイトでオカリナやベースの譜面をちょこちょこと販売していたのですが、カード番号の不正流出とかゴタゴタがあってサイトが閉鎖してしまいましたwww
 で、新たにこの度"同人音楽の森"というサイトに少しずつ移行させていっています。
 (出版社によっては許諾に時間がかかったりで、なかなか全部はまだ販売できていないのですが…)
 で、せっかくなので今度はラテンセッションなどでやる曲のリードシートの販売をすることにしました。
 ラテンに不慣れな人にも積極的にセッションへ参加して欲しいのです。
 初めて参加する人はどんな曲をやるのか知りたいと思うのですが事前に譜面を共有したくてもジャズの黒本のようなよい譜面集がないですよね!
 ラテンリアルブック高いし、重いし、ブラジル物も多いから使わない曲も多いし。
 人によっては、ネット上に譜面をシェアしたりというの見受けられるのですがやはりそれは適法な状態とは言い難く。 
 (別に揶揄する意図はないです。自分は適法な方法でやりたいなーと思っているだけです。)
 なんとかよい方法はないものかと思いたち、譜面をこちらのサイトで公開していく方法を思いつきました。
 許諾手続きをしつつやっているのでまだこの曲だけですが、少しずつ譜面を追加していきます。

ラテンベース入門その19「Afro〜6/8拍子(ハチロク)のベース その2」

前回の記事では、Afro 6/8でのベースラインをいくつか紹介してみました。
この記事では、Afro 6/8のバリエーションをひたすらに紹介してきます。

Afro 6/8のベースライン バリエーション

Afro 6/8 Ex.1

Afro 6/8 Ex.1
Afro 6/8 Ex.1

Afro 6/8 Ex.2

Afro 6/8 Ex.2
Afro 6/8 Ex.2

Afro 6/8 Ex.3

Afro 6/8 Ex3
Afro 6/8 Ex.3

Afro 6/8 Ex.4

Afro 6/8 Ex.4
Afro 6/8 Ex.4

Afro 6/8 Ex.5

Afro 6/8 Ex,5
Afro 6/8 Ex.5

Afro 6/8 Ex.6

Afro 6/8 Ex.6
Afro 6/8 Ex.6

Afro 6/8 Ex.7

Afro 6/8 Ex.7
Afro 6/8 Ex.7

Afro 6/8 Ex.8

Afro 6/8 Ex.8
Afro 6/8 Ex.8

Afro 6/8 Ex.9

Afro 6/8 Ex.9
Afro 6/8 Ex.9

Afro 6/8 Ex.10

Afro 6/8 Ex.10
Afro 6/8 Ex.10

Afro 6/8 Ex.11

Afro 6/8 Ex.11
Afro 6/8 Ex.11

Afro 6/8 Ex.12

Afro 6/8 Ex.12
Afro 6/8 Ex.12

Afro 6/8 Ex.13

Afro 6/8 Ex.13
Afro 6/8 Ex.13

Afro 6/8 Ex.14

Afro 6/8 Ex.14
Afro 6/8 Ex.14

Afro 6/8 Ex.15

Afro 6/8 Ex.15
Afro 6/8 Ex.15

Afro 6/8 Ex.16

Afro 6/8 Ex.16
Afro 6/8 Ex.16

Afro 6/8 Ex.17

Afro 6/8 Ex.17
Afro 6/8 Ex.17
ということで、ひたすらにAfro 6/8のベースラインを紹介してきました。
これをBembe Claveやクリックに合わせて弾けるようにしましょう。
そして、しっかりと下記の2つのパルスを感じながら弾くようにしましょう。


ラテンベース入門 その18 「Afro〜6/8拍子(ハチロク)のベース その1」

前回まで簡単に6/8拍子のクラーベについて書いてきましたが、
今回はラテンの6/8拍子でのベースラインについて解説していきます。


6/8拍子のグルーヴは、
"Afro 6/8"
"Afro-Cuban 6/8"
"Ninango"
などと称します。

今までの解説でも書いてきましたが、Afro6/8をグルーヴさせるのに大切なのは3つ割りのリズムと2つ割りのリズムを同時に感じるということです。

基本のパルスとなるのは下記のEx.1のリズム。
Ex1.


これにEx.2のリズムを刻むと3と2のリズムが合わさった複合的なリズムとなるわけです。

Ex.2(2つとも同じですが表記を変えているだけです。)

上記譜例のEx.2のリズムをベースでそのままひたすらに弾いているのがこちら。
"Afro Blue" by Mongo Santamaria

パルスはEx.1で感じながら弾いてください。
ちょいちょいジョン・コルトレーンの曲と思われているジャズ系の方に遭遇しますが、モンゴ・サンタマリアの曲ですw
イントロ〜テーマのところだけざっと採譜してみました。
アドリブはマイナーブルースです。

PDF:Afro_Blue_bass

気をつけるのはテヌートで弾くことです。
スタッカートになってしまうと違う感じになってしまいます。
僕はよくわからない頃、スタッカートで弾いてしまい何回か睨まれ&怒られた経験がありますよ!
6/8 Afroのベースライン
Ex.1のパルスとEx.2を感じつつ、弾いていれば比較的ベースラインは自由にどのように動いても問題ないです
が、放りっぱなしも良くないと思うのでいくつかベースラインを示していきます。
いずれのフレーズも2小節(1クラーベ)で一つのパターンとなっています。
Afro 6/8 Ex.1

Ex.1-a

Ex.1-b

Ex.1-c

2小節(1クラーベ)のパターンを3つ。
2小節目だけ変化させています。

Afro 6/8 Ex.2

Ex.2-a

Ex.2-b

こちらAfro 6/8 Ex2も2小節(1クラーベ)のパターンで2つ。
2小節目だけ変化させています。

Afro 6/8 Ex.3

Afro 6/8 Ex.4

Afro 6/8 Ex.5

ということで、Afro 6/8でのベースラインをいくつか紹介してみました。
もう少しバリエーションも紹介していきたいと思うので次回へ続きます。



ラテンベース入門 その17 
「6/8のクラーベについて その2」

前回の記事に続き6/8拍子でのクラーベについて解説していきます。
今回は、6/8拍子のクラーベから派生していった他のクラーベの成り立ちについて解説していきます。



6/8クラーベからソン・クラーベへの成り立ち
現在使われているクラーベのパターンは、アフリカの宗教音楽などで使われていたパターンが原型の一つと言えます。

6/8クラーベ(Bembe Clave)




その中には、上記の6/8クラーベ(Bembe Clave)から2つ音を省いたパターンがあります。

Ex.1


Ex.1の省略した6/8クラーベのパターンを2/4拍子のパルスの上に置くとEx.2のようになります。

Ex.2


これを2/4拍子化するとEx.3の通りソン・クラーベとなります。

Ex.3


つまりソン・クラーベ(Son Clave)は6/8拍子のクラーベを2/4拍子化したものなのです。
そして、現在では4/4拍子で表記されることが多いためEx.4のようになります。

Ex.4
6/8クラーベからルンバ・クラーベへの成り立ち
ルンバ・クラーベ(Rumba Clave)もソン・クラーベ(Son Clave)と同じ成り立ちとなります。

Ex.5



これも現在は4/4拍子で表記されることが多くEx.6のように書かれます。

Ex.6


以上からソン・クラーベ(Son Clave)とルンバ・クラーベ(Rumba Clave)いずれも6/8クラーベが元となりできたものというわけです。 それぞれのクラーベと6/8拍子との親和性が理解できたと思います。


ということで、6/8クラーベからクラーベの成り立ちを解説してきました。
これを理解することは、4/4拍子でのトゥンバオのグルーヴ感を強力にする為にも重要なコンセプトなのです。
これについてはまた書いていこうと思います。

そして、ようやくですが次こそは6/8拍子でのベースラインについて書いていきたいと思います。

ラテンベース入門 その16 「6/8のクラーベについて その1」

クラーベについては以前の記事で簡単に一通り解説しましたが、この記事からは6/8のクラーベについて解説していきます。
これは6/8のベルのパターンと同じもので、ベンベ・クラーベ(Bembe Calve)とも呼ばれます。

まずは記譜方法や他のクラーベとの関係性について書いていきます。


記譜について
このクラーベは6/8の拍子記号、6/4拍子、12/8拍子、3/4拍子、4/4拍子いずれでも書かれることがあります。

   



6/8拍子のクラーベに合わせながら、様々な拍子記号でパルスに合わせて足を踏む練習をしましょう。
記譜上は違いがありますがいずれも同じリズム&パルスのものです。
 他のクラーベともパルスは共通
4/4拍子、6/8拍子いずれのビートでも同じようにパルスを感じるというのがラテン音楽で最も重要な概念の一つとなります。




上記のクラーベはそれぞれ同じパルスを感じながら演奏していることになります。
ソンクラーべとルンバクラーベのパルスの2分音符と、
6/8クラーベのパルスの付点4分音符は同じ固定されたパルスとなっている訳です。

これを利用して6/8拍子と4/4拍子で行き来するようなアレンジ、フレージングも沢山あります。

6/8Afroのグルーヴで前半は演奏していますが、
3:34で3-2Rumba Claveでのキメをきっかけに4/4拍子へと変化しています。
記譜上は拍子が変化していますが、パルスとテンポは6/8の部分と4/4の部分でもあくまで同じまま演奏しています。
動画の3:13〜4/4になって少しまでのベース譜とパルスを記譜してみました。


PDF:Footprints_3_13〜

このように6/8拍子と4/4拍子で行き来したりすることはしばしあります。
また6/8拍子と4/4拍子がポリリズム的に混在することもよくあります。
ラテン音楽を演奏する上では、6/8拍子と4/4拍子をいつでもスイッチできて、いつでも同時に感じていることがキモとなります。

という感じで簡単に6/8拍子の記譜方法、他のクラーベとの関係性について書いてきました。
この後ももう少し6/8クラーベの成り立ちなどを紹介してから6/8拍子のベースラインについて書いていきたいと思います。
結構テーマが大きい部分なのでどこまでどう書くか悩みますね〜。

 



ラテンベース入門 その15 「Cha-cha-cháのベース発展形その2」

前回の記事では、同じリズムフィギアを分割する形で音数を増やすアプローチしてきました。
今回はシンコペイトさせていくリズミカルなアプローチを紹介していきます。
これを分割したり、音を繋げたりで変化させていきます。


Cha-cha-cháのリズミカルな発展形実例
まず前回の基本パターン
Ex.1

これに変化を付けていきます。
Ex.2

Ex.1の3拍目と4拍目をシンコペーションさせます。
Ex.3

Ex.2の1拍目からの付点4分音符を分割しています。
Ex.4

Ex.3の1拍目を更に分割しています。
Ex.5


今度は音を繋げます。
Ex.4の1拍目の8分裏と2拍目の頭の8分頭を繋げました。
Ex.6

Ex.5の2拍目の裏からの4分音符を分割しました。
Ex.7

そしてEx.6の4拍目を繋げました。
結果的に8分音符でシンコペーションしていたものが、
4分音符のシンコペーションとなっています。
前回同様にバリエーションを作っていきました。
これらや前回のベースライン基礎編でのベースラインを1小節ずつ組み合わせた2小節パターンにして順列組み合わせ的な感じで色々入れ替えてベースラインのアプローチを考えてみましょう。
という感じで、
「Cha-cha-chá(チャチャチャ)のベースの発展形その2」
ということで、ベースラインを紹介してきました。
この他にも色々なアプローチの仕方があると思いますので、
様々な音源などを聴いて参考にしていって下さい!



ラテンベース入門 その14「Cha-cha-cháのベース発展形その1」

Cha-cha-chá(チャチャチャ)のベースの基本的な例を前回の記事ではとりあえげてきました。
今度はもう少し近代的なLatin Jazzなどコンテンポラリーな音楽で用いられるCha-cha-cháのベースラインを取り上げていきます。


Cha-cha-cháの発展形実例
動きの多いCha-cha-cháのラインを作る場合、
2拍目の裏、4拍目の裏に8分音符を加える形になります。
順番に少しずつ音を加えていく感じで解説していきます。

Ex.1-1

ということで、まずはシンプルにこうです。
2拍目の裏のシンコペーションと、4拍目の裏の音でシンコペーションした形です。
Ex.1-2

Ex.1-1のベースラインに2拍目の頭の音を加えた形になります。
ここでは3rdの音にしてますが、ハーモニーに沿ったものであれば何でも大丈夫です。
Ex.1-3


Ex-1-2から更に音数を増やしていきます。
今度は1拍目を8分音符2つに分割しています。
こちらも音使いはハーモニーに沿っていれば何でもOKです。
Ex.1-4

Ex.1-3からもう1音増やしました。
4拍目を8分音符2つに分割しています。
こちらも音使いはハーモニーに沿っていれば何でもOKです。
Ex.1-5

これが一番音数の多い最終型です。
Ex1-4で残っていた4分音符。
3拍目を8分音符に分割します。
これでシンコペーションしている2拍目の裏/4拍目の裏以外は
全て8分音符で動いているわけです。

ここではダブルクロマティックアプローチで次の小節へアプローチするラインにしていますが、他と同様にハーモニーに沿っていれば音使いは何でもOKです。
組わせて更にバリエーションを
Ex.1-1〜1-5まで順番に音数を増やしてベースラインを発展させてみました。
そして、更にバリエーションを作るためにはこれらや前述の基礎編でのベースラインを組み合わせてみるともっと沢山のアプローチが作れます。

例えば、1小節目をここでのEx1-1にして他のEx.1-2〜5のアプローチを組み合わせると下記のようになります。

Ex.2-1

Ex.2-2

Ex.2-3

Ex.2-4

1小節目は全てEx-1-1のラインで2小節目をそれぞれEx.1-2〜5のものに変化させている訳です。
同様に順列組み合わせ的な感じで色々入れ替えてベースラインのアプローチを考えてみましょう。
という感じで、
「Cha-cha-chá(チャチャチャ)のベースの発展形その1」
ということで、ベースラインを紹介してきました。
同じリズムフィギアを分割する形で音数を増やすアプローチしてきました。
次はシンコペイトさせたりしてリズミカルなアプローチを加えたものを紹介していきたいと思います。



ラテンベース入門 その11 クラーベとコード進行

クラーベとコード進行について書いていきます。
クラーベの向きでコード進行も変わってきます。
というべきなのか、
コード進行によってクラーベの向きを変えますなのか。
鶏と卵的な話でどちらが先にくるのかはケースによるのでしょうがw


True Cuban BassやLatin Bass Bookにも記載があるのですが、
コード進行がクラーベを決定する要素にもなります。
トニック(Tonic)から始まるコード進行は2−3です。
モントゥーノでよくでてくるコード進行ですが
Ⅰ−Ⅳ−Ⅴ−Ⅳの場合は一般に2-3
となります。



これが違和感なく思えるのは、
解放感がある2サイドにトニック(Ⅰ△7)が配置され、
緊張感がある3サイドにドミナント(Ⅴ7)が配置されているからと思います。
3サイドの最後の音であるポンチェ(3サイドの4拍目)でもリズムとハーモニーの解決感が一致しています。

ドミナント(Dominant)から始まるコード進行は3−2です。
Ⅴ-Ⅳ-Ⅰ-Ⅳのコード進行は、トニックから始まるものとは逆で一般に3–2になります。



これは2−3のときとは逆で
緊張感のある3サイドでまずドミナント(Ⅴ7)が置かれ
ポンチェ(3サイドの4拍目)にトニックがきてリズムの解決感とハーモニーの解決感が一致。
そして、解放感がある2サイドにトニックを配置いるためクラーベとコード進行が一致している感じがします。

と、ここまで書いてきましたがあくまでコード進行だけで判断するとこうだようという話でして実際はメロディーの動きでも判断してクラーベが逆になってたりというケースもあります。
あくまでこのコード進行だと一般的にはこうなるという話です。

ベーシスト的にはとりあえず、初見でクラーベの向きが謎な時などは最初はベーシックなトゥンバオを弾いておきましょうw
そして、メロディーの流れなどでクラーベが判別できてきたらバリエーションをつけていくようにしましょう。



ラテンベース入門 その10 サルサの曲構成

少しベースの話から離れてサルサの楽曲構成について書いていきたいと思います。
僕自身、ジャズなどのフォームに慣れて演奏していたので始めた当初はラテンの楽曲の構成に戸惑うことばかりでした。
ラテン・ジャズなどを演奏する上でもこれを知っておくと展開が理解しやすいと思います。
テーマ
普通のポピュラー音楽の構成は、イントロ、Aメロ、Bメロ、サビなどの組み合わせでできていますね。
ジャズなどでいうところのテーマがAメロBメロサビ/洋楽でいうところのヴァース/コーラスとか。
サルサの曲構成もイントロ〜そこまではあまり普通のポップスと変わりません。
とりあえず、ここでは前半部分をテーマとしておきます。
サルサのもとになった少し古い形式のジャンルであるソン(Son) ではここまでのことをギアと呼びます。
テーマが終わった後半からの展開がラテン特有のものとなります。



モントゥーノとトゥンバオ

テーマが終わった後からがいよいよラテン特有の展開となっていきます。 
4〜8小節程度のコード進行で繰り返しのセクションで盛り上がって行く部分です。
この繰り返しのセクションを
”モントゥーノ(Montuno)”
と呼びます。
モントゥーノという言葉を
「ラテン音楽ピアノのパターン」
と認識されていることが多いかと思います。
本来モントゥーノとは曲のセクションの名前です。
このピアノのパターントゥンバオ(Tumbao)といいます。 
以前の記事でも書きましたが、トゥンバオとはピアノ、ベース、コンガによって繰り返し演奏されるリズムパターンのことをいいます。

コロ–カンタ(Coro–Canta)

普通はモントゥーノセクションに入ると、
まずコーラスとボーカルの掛け合い(コール&レスポンス)がスタートします。

このコーラスのことをコロ (Coro)、ボーカルの掛け合いのことをカンタ(Cantata)といい、モントゥーノセクションの中でもこの部分をコローカンタ (Coro-Canta)と称します。
このコロ–カンタのセクションが曲の中で最高に盛り上がる場面となります。

シンプルなコード進行によることがほとんどで、基本的に繰り返し回数は決まっておらず、次の展開に進むまでコーラスと掛け合いながらボーカルは即興で歌い続けます。
この即興の部分をソネオ(Soneo)といい、即興でかっちょよく歌える歌手のことをソネーロ(Sonero)と呼びます。

ここでコーラスと掛け合うのがボーカルではなく管楽器などによるソロの場合はCoro-Solo(コロ-ソロ)といいます。

Mambo(マンボ)

コロ-カンタの後にくる管楽器のリフのセクションをマンボ(Mambo)と呼びます。
(リズムやジャンルで“マンボ(Mambo)“という同じ呼び名のものがあるのですがそれとは別のものです
Mamboはコロ–カンタ部分とコード進行が変化したり、リズムセクションに仕掛けをつけたりすることもあります。

コロ-カンタ2回目

通常はマンボの後にもう一度コロ-カンタが入ります。

エンディング

そして、エンディングでおしまい。
これは曲によって様々です。


以上をまとめて、基本的なよくある構成としては

 前半【イントロ】~【テーマ】

後半【モントゥーノ】
【コロ-カンタ】–【マンボ】–【コロ–カンタ】–【エンディング】

このようにマンボの後はもう一度コロ-カンタに戻ってからエンディングですが、
エンディングにいかず、もう一度マンボ、コロ-カンタを繰り返すこともよくあります。
ピアノや管楽器、打楽器など楽器によるソロがある場合は、コロ-カンタとマンボの間に入ることが多いです。
ただあくまでもよくある基本的な構成ですので、全ての曲がこれに当てはまるというわけではないです。

では、実際の曲でこの構成を確認してみましょう。
 まずテーマです。 
1:47〜のブリッジを挟んでからモントゥーノへ行きます。 
 モントゥーノ(Montuno)です。 
1:58〜
管楽器の間奏を挟んで、2:07からがコロ-カンタ(Coro–Canta)
 2:56〜 
マンボ(Mambo)になります。
 3:18〜 
2回目のコロ-カンタ(Coro-Canta)。 
この曲だと1回目とちょっと違うメロディのコロになっています。 
 3:53〜 
エンディング

もう1曲みてみましょう。

※元々貼っていた動画がいつの間にやら非公開になっていたので、
別の動画に差し替えそれに合わせ下記の内容も書き換えてます。
(2019/5/11)

まずイントロからのテーマです。
どどーんと仕掛けがあってからのモントゥーノ(Montuno)
3:03〜 
コロ-ソロ(Coro-Solo) コーラスとトランペットのソロで掛け合いがあります。
3:28〜
コロ-カンタ(Coro-Canta)
4:59〜
ピアノソロです。
6:43〜 
Conga Soloです。 
僕は最初知らずに本番でがっつりと大失敗をした覚えがあるのですが…。
ジャズの4バース的なのとは違い、
ドラムやパーカションソロの時にピアノやベース、他のパーカッションもソロの時に休んだりしません。 
トゥンバオし続けて下さい。 
7:36〜 
コンガソロが終わりマンボ(Mambo)になります。
8:12〜
マンボ(Mambo)が終わったり2回目のコロ-カンタ(Coro-Canta)になります。
8:47〜
トランペットソロ
9:57〜 
3回めのコロ-カンタ(Coro-Canta)
10:38〜 
エンディング
その他に出てこなかったものとして、以下のものもモントゥーノセクションででてくるやつです。

Mona(モニャ)

2回目以降のコロ-カンタの後に登場する管楽器のリフをMoña(モニャ)と称します。
モニャは1曲の中に複数現れることも珍しくないですし、即興で演奏したりします。
こちらは2小節ないし4小節単位のフレーズを繰り返して、
多くはマンボに比べて、ハーモニーや構成がシンプルでコード進行もコロ-カンタのものをそのまま用います。
このセクションは曲によってあったり、なかったりですがその場のノリで追加されたり、削られたりということもしばしあります。

マンボとモニャの違いについては僕はこんな認識だったのですが、
確証のある出典が確認できなかったのでなんとなくな感じで…。
最近、会う人みんなに「マンボとモニャってどう違うの?」
と聞いてみていたのですがみんな答えが違いましたwww
正解だれか教えて下さい…。

(2019/5/11追記)
「サルサ・フォーラム」という掲示板的なやつでこんな議論がなされているものがありました。
そこでの"mambos vs monas"というスレッドで後半groovetpt氏が音源事例出して違いを説明しています。
ざっと読んでみたところ大体僕の書いた認識で合っていましたw
Bomba Cubano(ボンバ・クバーノ)
このセクションも曲によってあったり、なかったりその場のノリで追加されたり、削られたりという感じです。
どんな感じかっていうと、4:10〜4:30あたりのやつです。

このBomba Cubanoでのベースの奏法についてはまた記事にしたいと思います。
ベースがかっこいいところです!
という感じで、サルサの基本的な曲構成について書いてみました。
モントゥーノ以降はほぼほぼ同じコード進行で、ずーっと同じこと弾いているなんてのもざらなのですが今どういうセクションにいるのかっていうのは常に意識しておきましょう。
他の音楽に比べるとかなり明確にわかりやすくキュー出しとかもします。
同じことやっているだけにどこだかわからなくなりロストしがちなのです…。
そして、結構その場の雰囲気でモントゥーノ以降の構成を変えたりということもしょっちゅうあるので、周りをよく聴き、注意して演奏しましょう〜。



ラテンベース入門 その9 クラーベに基づいたフレージング


クラーベの機能

ラテン音楽を演奏する上で大切なのは、
イン・クラーベであり続ける
ということです。
アレンジを構成するリズム/メロディ/ハーモニー全てがクラーベに沿うように展開していきます。

この記事ではハーモニー、メロディについてはおいておいて。
ひとまずリズムについて書いていきたいと思います。

クラーベにリズムを対応させよう

ラテン音楽の各楽器のパターンはクラーベによって形成されています。
ですので、クラーベの種類によってどのようなパターン/フレーズを演奏するかが決定されます。
基本的なルールとしては、
・クラーベの2サイドの小節ではダウンビート(表拍)を強調する。
・クラーベの3サイドの小節ではアップビート(裏拍)を強調する。

わかりやすい2小節のピアノのトゥンバオのパターンを例としてあげてみます。
Ex.1a 2-3クラーベでのピアノのトゥンバオ

まず2-3クラーベでのピアノのトゥンバオのパターン。
2サイドである1小節目は表拍から始まるフレーズで、
3サイドの2小節目は全て裏拍で始まるフレーズになっています。
したがって、このトゥンバオは2-3クラーベに沿ったトゥンバオとなるわけです。
Ex.1b 3-2クラーベでのピアノのトゥンバオ

Ex.1aのパターンを3-2で演奏する場合は、小節を逆さまにして裏拍から始まるフレーズから始めればよいわけです。
リズムスタイルなどによりこのルールから外れるものもありますが、基本的にはこのルールに基づいてフレージングされます。
クラーベに影響されないトゥンバオのパターンもあります。
(ベースでいうと以前の記事のようなパターン)
下記のようなピアノのトゥンバオはクラーベに影響されずに演奏できます。


Ex.2-1(2-3で)

Ex.2-1(3-2で)

Ex.2-2(2-3で)

Ex.2-2(3-2で)

これらはソンなどにおいてトレスなどでよく演奏されるパターンです。
表拍(1,3拍目)を強調しないで、アップビート(2,4拍目)を強調した1小節パターンとなっています。
このように
ダウンビート(表拍)を省略し、シンコペートした1小節のパターンを演奏するのであればクラーベとは衝突しません
まとめ
1.クラーベの2サイドの小節ではダウンビート(表拍)を強調。
2.クラーベの3サイドの小節ではアップビート(裏拍)を強調。
3.ダウンビート(表拍)を省略し、シンコペートした1小節のパターンを演奏するのであればクラーベとは衝突しない。

クラーベに基づくベース・トゥンバオのフレーズ

とりあえず、ここまではピアノトゥンバオを例にクラーベの反転によるフレーズの変化を解説してきました。
ベースラインにおいても同様のルールでフレーズを変化させていきます。
通常のベーストゥンバオではこれらの影響を受けませんが、
トゥンバオを複雑化させていった場合これを注意していく必要があります。
ここで幾つかのクラーベに沿ったトゥンバオをクラーベの向きが正しい例と間違った例を並べてみます。
クラーベに当てはまっているものをイン・クラーベ
クラーベと当てはまらないものをオフ・クラーベ
といいます。
Ex.1

Ex.1 (2-3 in Clave)

Ex.1(3-2 Off Clave)

Ex.1は2小節(1クラーベ)のフレーズです。

上段2-3のトゥンバオがイン・クラーベです。
上段だと2サイドで表拍を強調したフレーズ、3サイドで裏拍を強調したフレーズとなっています。
3サイドのフレーズはクラーベとシンクロしています。
下段の3-2の場合2サイドで裏拍を強調したフレーズになり、
クラーベに当てはまらないフレーズとなっています。
Ex.2

Ex.2(2-3 In Clave)

Ex.2(3-2 Off Clave)

Ex.2はCachaoの有名なフレーズで、4小節(2クラーベ)でできています。
上段2-3のトゥンバオがイン・クラーベです。
こちらもEx.1と同様に上段だと2サイドで表拍を強調したフレーズ、3サイドで裏拍を強調したフレーズとなっています。
3サイドのフレーズはクラーベとシンクロしています。
下段の3-2の場合2サイドで裏拍を強調したフレーズになり、
クラーベに当てはまらないフレーズとなっています。
Ex.3

Ex.3(2-3 Off Clave)

Ex.3(3-2 In Clave)

Ex.3は、2小節(1クラーベ)のフレーズです。
下段3-2のトゥンバオがイン・クラーベです。
上段の2-3の場合、3サイドでの3拍目が裏拍でないと不自然な感じでオフ・クラーベです。
下段の3-2だと2サイドで表拍のフレージングがクラーベと当てはまります。
Ex.4

Ex.4(2-3 Off Clave)

Ex.4(3-2 In Clave)

Ex.4は、4小節(2クラーベ)のフレーズです。
下段3-2のトゥンバオがイン・クラーベです。
上段の2-3の場合、2小節目の3サイドでの3拍目の表拍のフレーズ、3小節目の2サイドでの1拍目が裏拍でのフレーズがオフ・クラーベです。
下段の3-2だと2サイドで表拍のフレージングがクラーベと当てはまります。

ということで、2-3/3-2クラーベでのフレージングについて簡単に書いてきました。
とりあえず、例示したのはソン・クラーベでのフレージングだったのですがルンバ・クラーベになるとまたベースラインもこれによって変わってきます。
これについても今後書いていきたいと思います。