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ラテンベース入門 【Pick Up Maestro】 Vol.1 Israel Lopez”Cachao”

ラテンベース入門シリーズですが、「Pick Up Maestro」ということで、
レジェンドベースプレイヤーの紹介、解説をしていきたいと思います。
第一弾はラテンベースの最重要人物として異論は恐らくどこからもないでしょう。
Israel Lopez"Cachao"(イスラエル・ロペス・カチャオ)です。
ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブでも知られているでしょうし、
2020年のRolling Stone誌「史上最高のベーシスト50選」にも28位でランクインしていました。
欧米のプレイヤーが並ぶ中で中々の快挙だと思います。

Israel Lopez”Cachaoのプロフィール

1918年、キューバの首都ハバナ生まれ。
2008年に89歳でお亡くなりになっています。
音楽家一家の生まれで10代の頃からベース奏者として地元オーケストラで活躍していました。
1930年代後半、兄Orestes Lopez(オレステス・ロペス)とともにMambo(マンボ)のリズムを確立し、後の様々なラテン音楽やジャズなどにも大きな影響を与えました。
1962年にへアメリカへ渡り、Tito Puente(ティト・プエンテ)や、Eddie Palmieri(エディ・パルミエリ)、Machito (マチート)、Gloria Estefan(グロリア・エステファン)等など数々のラテンスターと共演していました。

Israel Lopez”Cachao参加する名盤

Cachaoの参加作品は膨大にあるので僕のお気に入りをとりあえず紹介します。
“Master Sessions Volume1”
「Cuban Jam Session In Miniature”Descarga”」Cachao
Cuban Jam Session Vol.1
Cuban Jam Session Vol.2
この "Cuban Jam Sessions"のシリーズが最もプレイヤー的には有名なものだと思います。
アフロ・キューバン音楽をジャズの様な即興を主体としたフォーマットで演奏することを、積極的に行っていました。
これが現在のアフロ・キューバン・ジャズの基本となっていると言えます。
“Mi Tierra”Gloria Estefan
Buena Vista Social Club

特徴的なベースライン

“Descarga Cubanas”
Descarga(デスカルガ)とはジャムセッションのことです。
2-3クラーベに綺麗にハマったCachaoの印象的なフレーズからセッションは始まっています。
これはCachaoのリフの中でも最も有名なものの一つです
様々な曲でこのフレーズは拝借されていますので、ぜひ覚えておきましょう。
Goza Mi Trompeta
こちらもテーマと一体となり、クラーベに沿った印象的なリフです。
“Gandinga,Mondong y Sandunga”
これも有名なリフでいろいろな場面で使われます。
イントロにベースソロがあってからの1:17〜リフがはじまります。
ポリリズミックなリフで難解ですが、自然に弾けるようにしていきましょう。

Soloなど

“Al Fin Te Vi”
ボーイングによるメロディ演奏も大変素晴らしいです。
こちら"Al Fin Te Vi"はパキート・デリヴェラのクラリネットとのデュオです。
エレベ2本で僕が自粛期間中に演奏してみた動画もあげてみたりしました。
“Descarga Cubana” Bass Solo
ベースソロもリズミックで素晴らしいです。
上記の動画に譜面を載せています。
是非参考にしてみてください。
別の記事でもっと詳細にソロの分析なども行っていければと思います。

ということで、ラテンベーシストのマエストロの紹介記事でした。
引き続き他のプレイヤーも取り上げていきたいと思います。
簡単な紹介しかできなかったので、Cachaoについても今後更に取り上げて行ければなと思っています。
ABEMA

ラテンベース入門 その31「Son(ソン)のベース」

久しぶりのラテンベース入門の更新です。
色々とトピックはあるなと思いつつも、どこからとりあげるべきかと順番が難しく思っているのですがまずは思いつく順に各リズムについて更新していこうと思っています。
今回はSon(ソン)について書いていこうと思います。

Son(ソン)とは

Son(ソン)はキューバのオリエンテ州で生まれました。
スペイン音楽とキューバ音楽それぞれの文化の影響を組み合わせできた音楽です。
もっともキューバ的な音楽でサルサの原型となった音楽と言われています。
そして、Danzon(ダンソン)がCha-Cha-Cha(チャチャチャ)やMambo(マンボ)に発展していくのに影響も与えています。
ということで、様々なキューバ音楽において大きな存在となる音楽です。
ルンバって言われがち
Son(ソン)はキューバばかりでなく、世界的に知られる音楽となりました。
「El Manisero(南京豆売り)」という曲が、世界的に大ヒットしました。
これがアメリカへ持ち込まれた際に「Son(ソン)という言葉が英語のSongと混同されるから…」という理由でRhumba(ルンバ)と表記されることになってしましました。
社交ダンスなどでもRhumba(ルンバ)という名前で組み入れられてしましました。
本来のキューバ音楽におけるRumbaと混乱してしまいがちですよね。
そこから大きく誤解と勘違いがうまれ、今もなお混乱が続いているわけです。
表記も現在ではどちらもRumbaとされているので単語を見ても見分けはできません。

ラテン音楽以外の人から 「ルンバで!」と言われた時は要注意です。

Son(ソン)に使われる楽器の変遷

もっとも初期のSon(ソン)では、ベースパートにはBotija(ボティーハ)という素焼きの壺、もしくはMarimbula(マリンブラ)という親指ピアノを使っていました。
ここで使われている壺がBotija(ボティーハ)です。
Marimbula(マリンブラ)
最も初期の編成ではギター、トレス、Botija(ボティーハ)もしくはMarimbula(マリンブラ)というものでした。
そしてこれにBongo(ボンゴ)が加わり、Guiro(ギロ)が加わり。
ベースパートはウッドベースが使われるようになっていきました。

これがSextet(セステート/六重奏団)編成となっていきます。
グループによって多少の差はありますが、基本的にはギター、トレス、ベース、ボンゴ、ギロ、マラカス、クラベスといった編成です。
さらに1927年には、トランペットが加わりSepteto(セプテート/七重奏団)以降のSon(ソン)における基本的な編成として定着していきます。


楽曲の構成としてはメロディのいわゆる歌曲のテーマ部分(これをギアと称します。)があり、その後に後半にCoro-Canta(コロカンタ)を行うMontuno(モントゥーノ)セクションという構成になっています。

代表的なSon(ソン)の曲

有名な代表曲といえるようなものをいくつか紹介してみます。
“Echale Salsita”
“Son de la Loma”
“El Cuarto de Tula”
“Lagrimas Negras”(Bolero-Son)
他にもたくさんの名曲がありますがひとまずこんなところで。
以下はSpotifyにて、代表的と言えるSonのアルバムを紹介します。
これらも是非聴いてみてSon(ソン)の理解を深めて下さい。

Son(ソン)のベースライン

ようやくSon(ソン)のベースラインについてです。
Tumbao(トゥンバオ)のパターンは下記のようなものが多いです。
2分音符と4分音符でできたベースラインです。
Ex.1の3拍目をシンコペーションさせてリズミックにしたものです。
Ex.2を更に変化させ4拍目を次の小節にシンコペーションさせたものです。
サルサなどでもよくあるトゥンバオのパターンですね。

"Echale Salsita"イントロ部分のベースラインです。
Ex.1と同様のベースラインとなります。
"Son de la Loma"のテーマに入った冒頭部分のベースラインです。
Ex.2と同様のベースラインとなります。

モントゥーノでのよくあるベースライン

Ⅰ-Ⅳ-Ⅴ7での典型的なベースラインになります。
Ex.6をリズミックにしたものです。

ということで、Son(ソン)について簡単に説明してきました。
他のキューバ音楽やサルサのルーツと言えるものですし、今もなおSon(ソン)の名曲たちは様々なところで歌われています。
是非とも色々研究してみて下さい。
ABEMA

ラテンベース入門 その28「パーム・ミュート奏法(Palm Mute)」

ラテンベース固有のテクニックという訳ではないのですが、エレベでトゥンバオを弾く際にパーム・ミュート(Palm Mute)を用いることは大変多いです。

まずは、そもそもパーム・ミュート(Palm Mute)とはなんぞや?という方向けに書いてきます。

“パームミュート奏法”は、サムピッキングとか、“いかりや奏法”とか“親指弾き“などとほぼ同義です。。
その名の通りですが、右手の腹でミュートしながら親指を主に用いてピッキングする奏法です。
スラップのサムピングとは違います〜
ラテン以外のベーシストも勿論使っています。
アンソニー・ジャクソンやマーカス・ミラーも良くこの奏法を用いてますね。

わかりやすいこんな教則動画がありました。
僕はこの人の動画結構よく観てます。
親指を主にとさっきは書きましたが、動画を見てわかるように人差し指、中指のコンビネーションもフレージングのアクセントとしてはとても大切です。
スラップのサムピングとプラッキングの組み合わせに近い感覚ですかね〜。

ラテンベースでのパーム・ミュート

あまり適当な動画が見つけられなかったので、止むを得ず僕が動画を撮りました。
もう少しイケメンイケボだったら僕もこんなBlogではなく初めからYouTuberを目指していたのですが…www

トゥンバオをこんな感じで。
アタックが通常のツーフィンガーよりも鋭くなり、サスティーンは短くなるのでベイビー・ベースに近いようなニュアンスに聴こえます。
Tumbao Palm Mute Pattern-1
Tumao Palm Mute Pattern-1
MamboやGuarajaでよく用いるこのパターンもパーム・ミュートがハマります。

スリーフィンガーへの応用

このパーム・ミュートを発展させてサムでのピッキングに加えて人差し指、中指を用いたスリーフィンガーもこの際に会得しておくと便利です。
スリーフィンガーというと速弾きなイメージを持ってしまうと思いますが(勿論、そういう用途もありですが)音色のバリエーションという意味でこれがあるとベースラインの発展に役立ちます。
同じフレーズでもグルーヴの感じが全く変わります。
僕はこちら。
ダミアン・アースキン(Damian Erskine)の動画や教則本を参考に練習してみました。
教則本の”Right Hand Drive“は以前は日本のAmazonでも取り扱っていたのですがやめちゃったみたいです。
ご本人のWeb SiteからPDF版が購入できるのでそれがベストっぽいですね。
対応しているmp3は無料でDL可能です。

この教則本の解説はご本人がだいぶ詳しくYouTubeの動画でやってくれてます。
ある程度早いテンポのトゥンバオだと対応できない…
ということが無いようにこのような奏法を練習して、
持久力と早さを習得していくのもありだと思います。
Tumbao Palm Mute Pattern-2
Tumbao Palm Mute Pattern-2
4拍目に8分を連打するこのパターンもパームミュート&人差し指だけだと厳しいですが、3フィンガーなら比較的容易に弾けます。

Jaco PastoriusやTower Of PowerのRocco先生の16ビートのベースラインを3フィンガーに置き換えてみるのが良い感じの練習になると思います。
例えばこちらとか。
この手の2フィンガーで弾くと大変な、オクターブのディスコベースのパターンはこの3フィンガーを用いて弾くとめちゃくちゃ簡単になります。
Rod Stewrat”Da Ya Think I’m Sexy?”
Taji Maharuじゃないよw

ということで、エレキベースでラテンを演奏する上で欠かせない、
パームミュート奏法について簡単に解説してみました。
余談で結構スペース使った3フィンガーのテクニックはラテンの世界で一般的かどうかは謎ですが、ラテンベースへの汎用性は高いテクニックだと思いますので身につけてみてはいかがでしょうか?

「トゥンバオを弾けるようになろう講座」単発レッスンのご案内

レッスンは基本的に月額制で定期的な受講をされる方を対象に行っているのですが、ラテンベース入門の記事をご覧になっている方からの要望があったのでストアカの講座で単発のレッスンを設けました。
料金等はリンク先をご覧いただければと思います。
https://www.street-academy.com/myclass/63663

1レッスンが120分と通常より長めの時間になっていますが、この時間内でトゥンバオを確実に弾けるようにしていきます。
Guaracha(ワラチャ)、Mambo(マンボ)、Guajira(ワヒーラ)などサルサやソンでの定番のベースライン(トゥンバオ)の簡単なものを弾けるにしていきます。

継続してのレッスンというよりは、単発で一度トゥンバオのコツとかを聞きたいみたいな方はこちらからぜひ受講いただければと思います。

レッスン日程は随時お互いの予定からご相談という形になります。
こちらの記載ではレッスン場所を荻窪・高円寺としてありますが要望があれば他の場所でも開催可能です。
 (その場合、別途交通費を頂きます。)

ラテンベース入門 その26 「トゥンバオがどうしても弾けない人向けの練習」

色々とラテンベースについて書いてきましたが、そもそも論で基本のトゥンバオが全然弾けないんだ…
という、意見を頂いたのでその練習方法を書いていこうかと思います。
この記事で紹介している定番のトゥンバオです。
これをしっかり弾けることを目標に段階的にやっていきましょう。
音のオクターブ上下はちょっと違ってきますが、まずは小節ごとに区切ってシンコペーションせずに弾いてみましょう。
このようなベースラインもしばし用います。
先程のベースラインで弾いている小節ごとの頭の音を弾かず、休符にしてみて下さい。
この休符をしっかり意識して練習しましょう。
通常のトゥンバオのときはここで音を伸ばしているわけです。
音使いとしては、Rootではなく5度の音からスタートするような形になります。

実際このようにベースラインを用いることもありますので弾けるようにしておきましょう。
今度はこのようなラインです。
通常のトゥンバオと弾く打点は一緒なのですが、伸ばしている音を空ピックで埋めています。
ちょっと譜面&音だけだとわかりにくいと思ったのでこちらも右手手元の動画で。

ひとまず、細かく指で刻んでどれくらい伸ばすのかを感じてというか、カウントしながら弾いてみて下さい。
(※譜面の表記がちょっと微妙なのですが、リピート回の頭のCの音は空ピックにしてください。Cを弾くのは初回だけです。)
少し音をつなげて実際のラインに近づけていきます。
AMと書かれている部分は、ピッキングして出すのではなくて、
次の音を弾く前に指を置いた時に出すアタックミュートです。
1小節目の2拍目は親指を、他はピッキングを行う前に人差し指or中指の次にピッキングを行う指で触れて行います。
今度は2拍目の頭をアタックミュートにしています。
実際のベースラインもこれで弾かれることは多いです。
拍を把握しづらいシンコペーションした2拍目の頭をアタックミュートでリズムを刻めるのでわかりやすいはずです。
という感じに段階を踏んでやっていきましょう。
クリックやクラーベと共にゆっくりのテンポから確実に弾けるようにしていきましょう〜!

ラテンベース入門その25「ラテンベースの教則本その2 Timbaとか最近のもの」

もはや古典と言える内容である、
「True Cuban Bass」や「Latin Bass Book」 は
以前のラテンベース入門の記事でも紹介しました。
今度はTimbaなどもう少しモダンなCuba音楽のベースについて書かれた教則本を紹介したいと思います。
ベーシックなものをある程度理解してからではないと、少々理解が難しいのですがとりあえず触れてみるっていうのもありかと思います。

“Cuban Timba:A Contemporary Bass Technique

IrakereやNG la Bandaでベースを弾いていたFeliciano Arangoの著書です。
 まさにTimbaを作った張本人による教則本なので、当然に素晴らしいです。
 買い方間違えると付属の音源が付いていないので要注意。
 内容的には
 30%位がSonやGuaguancoでのベーシックなトゥンバオについて
 30%位がSonの有名曲をTimba化したベースラインの例示、解説。
 30%でジャズスタンダードをTimbaにしたものでより発展的なものの解説。
 残りがAfro-Timbaということで、Bataとのコンビネーションについて書かれたものとなっています。
 とりあえず、ロジック的なのはともかくFelicicano Aragonのベースラインがやたらとカッコいいのでそれだけで「買い」ってことで良いんじゃないかという気になりますw
“A Collection of Bass Lines:the Greatest Hits of NG La Banda”
そして、またFeliciano Aragonのやつです。
NG la Bandaでの演奏のベースのコピー譜です。
割と譜面の精度は高いと思います。
収録曲は
 La bruja
 Los Sitios entero
 La Expresiva
 Que viva Changó
 Todo el mundo e'bueno camará
 La protesta de los chivos
 El trágico
 Échale limón
 Santa Palabra
 Hice mi papel
 Picadillo de soya
 Te pongo mal
 Un sueño terrible
というようにNg La Bandaの名曲ばかり。
これを先ほどの教則本を勉強しながらやるとめっちゃ発見があると思います。
Freedom in the Clave: A Rhythmic Approach to Bass Playing (John Benítez Bass Method)
John Benítez著の教則本「Freedm in the Clave」
はっきり言ってベーシストの書く教則本とは思えぬほどマニアックなリズムトレーニングをネチネチと書いている超良書。
クラーベから独立してリズムを刻むということに特化して書かれています。
ベーシスト版のオラシオ・エルナンデスの教則本みたいな感じですかね。
コピー譜もJohn Benítezがのかっこいい演奏曲が収録されていて良いです。
ラテンのベースラインを…というよりは、クラーベと共にいかに自由に演奏できる土台を作るかということを書いている教則本です。
The John Benitez Bass Method, Vol. 2:
El Sonero del Barrio – A Creative Approach to Salsa
そしてこちらがその続編"A Creative Approach to Salsa "
今度はベースラインについて書かれています。
Tresillo(トレシージョ)、Habanera(ハバネロ)、Guaracha(ワラチャ)、Bolero(ボレロ)といったラテンの根幹となるリズムを元にクラーベを踏まえてトゥンバオをどう発展させるか、またはどう構築していくかということを書いています。
そして、この本の半分くらいはコピー譜でこれまた良曲が多くて楽しいです。

Beyond Salsa Bassシリーズ

Beyond Salsa Bass: The Cuban Timba Revolution
– Latin Bass for Beginners
Beyond Salsa Bass: The Cuban Timba Revolution
– Latin Bass for Beginners 
Beyond Salsa Bass: Salsa, Songo and the Roots of Latin Jazz
Beyond Salsa Bass: The Cuban Timba Revolution
Beyond Salsa Bass: The Cuban Timba Revolution
Kevin Moore著のBeyond Salsa Bassシリーズ。
Vol.6だけ僕は持っています。
Alain Perez著でのTimbaベースの解説で、Alainのアイディアが沢山かかれていて非常に面白い内容です。
とにかくアメリカ在住ミュージシャンから良い評判を聞きます。
ちょっとずつ買い足していこうと思います。
という感じで、この辺りの本を持っている日本人ベーシストとお目にかかったことがないので情報を共有できたらなという感じですw

ラテンベース入門ラテンベース入門その22「トゥンバオの訛りその2」

前回の記事ではトゥンバオを2拍3連との中間点で弾くアプローチについて書いてきましたが、今度は具体的な練習方法について書いていきたいと思います。

メトロノームで練習してみよう

"6/8 Afroと4/4拍子の中間で弾く…"
ということをする為にはまずはこれらの拍子を同時に感じられる必要がある訳です。

ということで、まずはこちらをできるようにしましょう。
クリックを下段の3/4拍子で鳴らします。
そして、これに合わせて上段のように一小節を2つで割ってクラップしてみましょう。
(実質2拍3連なのですが、そうではなくあくまで2つに割っていると感じるのがポイントですw)
記譜している拍子をそれぞれ統一して書くと上記のようになります。
こう書いてくと捉えやすいと思いますが、あくまで最初に紹介した譜面のように違う拍子が同時進行しているんだという感覚を身に着けたいところです。

更に上記ができるようになるとそれぞれの拍子を同時に捉える感覚が強くなると思います。
こちらも記譜している拍子をそれぞれ統一して書いてみました。
これでそれぞれの音符の鳴る位置を確認しつつ、違う拍子がそれぞれ同時進行で進む感覚を身に着けましょう。

2拍3連と2-3クラーベ

ということで、今度はクラーベにあてはめて3連系のリズムをクラップできるようにしていきましょう。
まずは上記のように1拍3連符を刻みながらクラーベを刻めるようにしてみましょう。
例えば…
右手で3連符、左手でクラーベ
右手でクラーベ、左で3連符
としながらやってみましょう。
お次は2拍3連を刻みながら、クラーベを刻めるようにする練習。
これができると6/8拍子と4/4拍子を同時に感じる感覚がだいぶわかってくると思います。
そして、今度は裏の2拍3連とクラーベ。
2拍3連ができていればわりとすんなりできるはずです。
クラーベとの位置関係を考えてからやればわりとすんなりできると思います。
そして、4拍3連とクラーベ。
クラーベとの位置関係が把握しやすいように1拍3連で表記したものも併記しておきます。
4拍3連は6/8拍子でのベースの刻みと同じなのでこれが把握できればかなり6/8拍子と4/4拍子が並走している感覚が掴めたはずです。

という感じで、クラーベと3連系の音符を一緒に刻む練習を紹介してきました。
ここでは2-3ソンクラーべで全て紹介しましたが、
3-2ソンクラーべ、2-3ルンバクラーベ、3-2ルンバクラーベでも同様にできるようにしてみましょう!

この手の練習方法をひたすらに紹介しているのが下記の教則本。
「The John Benítez Bass Method, Vol. 1: Freedom In The Clave: A Rhythmic Approach To Bass Playing」
Kindle版だと書籍の1/3くらいのお値段とお安いのでおすすめです。

実際のトゥンバオで練習してみる

前回の記事で紹介した上記のトゥンバオ。
これらの中間点を弾くということで今までの練習をしてきたわけですね。
まずはクリック or クラーベにあわせてこの2つを交互に弾いてみましょう。

慣れてきたらこれを混ぜて中間点で弾くアプローチを練習してみましょう。
この時にポイントとなるのがそれぞれの4拍目の音です。
次の小節の音をシンコペーションするここは必ずイーブンの4拍目頭と一致させます。
ということで、クリックを4拍目だけ鳴らしてこの練習をしてましょう。

これができてくると訛りをコントロールしつつ、テンポもキープできた安定しつつドライブさせたトゥンバを弾けるようになってくると思います。
ぜひチャレンジしてみてください!

ラテンベース入門その21「トゥンバオの訛りその1」

少し間が空いてしまいましたが再び更新していきます。
今回は、通常のトゥンバオで演奏する時のリズムの訛りというか、ゆらぎについて書いていこうかと思います。

ベーシックなトゥンバオのライン

ベーシックなトゥンバオとして上記のラインを紹介してきました。
これが基本なのですが下記のラインもよく用います。
2拍目裏と3拍目をタイで繋がないラインとなっています。
このラインは音価&タイミングをよりコントロールしやすくなります。

トゥンバオと6/8拍子=2拍3連

特にテンポの早いトゥンバオなどにおいてですが、トゥンバオのラインは2拍3連に近くしていくとより疾走感のあるトゥンバオとなります。
(もちろん、アンサンブルとの兼ね合いがありますが…)

通常のトゥンバオと6/8拍子=2拍3連それぞれのトゥンバオを比較してみましょう。
Ex.1通常のトゥンバオ
Ex.2-1 6/8拍子で
Ex.2-2 2拍3連符で
このうちEx.2-1の6/8拍子とEx.2-2の2拍3連は同じものを違う表記にしています。
"Ex.1通常のトゥンバオ"とEx.2"6/8拍子"&"2拍3連"での表記のトゥンバオ。
このそれぞれの中間点の気持ち良いところを探っていくとより強力なトゥンバオになっていきます。
特に早いテンポになると"6/8拍子"&"2拍3連" に近づいていきます。

ということで、今回はよりトゥンバオをグルーヴさせていくための訛りについて書いていきました。

これはやればいいというわけでもなくアンサンブルの兼ね合いで、イーブンに徹したほうがよいケースも多々ありますし、訛り具合も幅があります。
このあたりはジャズのスウィングのハネ具合ですとか、
サンバのグルーヴが盛り上がると3連っぽくなるとかそういったものと近いイメージですね。

で、じゃあこうですからと言われたところで中々実践しにくいと思うのですが次回以降はその具体的な練習方法について書いていきたいと思います。
先月、エディ・パルミエリ(Pf)のライブを観に行ってきました。
出演していたベーシストRuben Rodriguez(ルーベン・ロドリゲス)のトゥンバオがやはりこの"訛り"が大変素晴らしくグイグイとバンドを引っ張っていましたね。
他にもFania All StarsやRay Barretto,Ruben Baldesなどで演奏しているベーシストSal Cuevas(サル・クエバス)もこの手のトゥンバオを強力に再現しているのでぜひ参考に聴いてみてください。

ラテンベース入門 その20 「ちょっとややこしい進行の時の対処法」

Cha-cha-cháやAfro 6/8についてやってきましたが、
また通常のトゥンバオについて書いていきたいと思います。

マンボやサルサなどのベースラインを弾いていて、
少し弾きにくいコード進行のパターンがいくつかあります。
これらのケースによくある弾き方をいくつ紹介していきます。

1.Ⅰ△7-V7でのトゥンバオ

Ⅰ-Ⅴ7-Ⅴ7-Ⅰ
ダメなトゥンバオ
1小節ずつⅠ△7からⅤ7へと進行するコード進行の場合。
普通にRoot−↑5th、次のⅤ7のRootというように弾くと上記の譜例のようにⅠ△7での5thとⅤ7でのRootが同じ音で連続して同じ音を弾くことになってしまい不自然なベースラインになります。
そこで下記のように弾くことが多いです。

①3rd or 7thを弾く

連続した音にならないように3rdもしくは7thを使ってベースラインを作ります。

②V7をツーファイブ(Ⅱm7-Ⅴ7)化する

コード進行中のV7を、Ⅱm7-V7に分割して弾きます。
実際の所、①の方法よりも頻繁に用いられています。
1小節ずつⅡ-Ⅴ化

上記の譜面のように1小節ずつでⅡm7-V7とする

毎小節Ⅱ-Ⅴ化

毎小節Ⅱm7−Ⅴ7にする

実際の曲の例として
Buena Vista Social Clubの"El Cuarto de Tula"の
Coro-Cantaでのベースラインをあげてみます。
コード進行は下記のようになります。
最初に上げた譜例のものとは逆で3〜4小節目がトニック、
リピートした1〜2小節目がⅤ7となり通常のトゥンバオの型で弾くとEの音が連続してしまいます。
ということで、この曲ではE7をAm7へのⅡ-Ⅴ7として弾いてます。
マイナーのⅡ-ⅤなのでⅡm7(b5)-V7=Bm7(b5)-E7となります。
El Cuarto de Tula 1:43〜
動画の"El Cuarto de Tula"の1:43〜からのベースラインです。
ほとんど全体を通してベースは1小節ごとのⅡ-Ⅴにして弾いています。

2.1拍ごとでコードがチェンジがあるとき

仮にこんなコード進行でトゥンバオを弾く場合ちょっと対応に困る箇所があります。
3小節目の3,4拍目に1小節ずつのコードチェンジ。
8小節目での1拍ごとに4つのコードとなっている箇所。

2拍ごとでのトゥンバオでしたら、通常のトゥンバオの音型に当てはめてRootを弾けばよいのですが1拍ごとのチェンジだとこれでは対応できません。
この場合下記の2つのパターンで弾くのがよいでしょう。

①シンコペーションせず4分音符で弾く

②8分のシンコペーションで弾く

この2パターンが常套句だと思います。
シンコペーションするかしないかはクラーベとの兼ね合いや、他のコード楽器(ピアノ、ギター、トレスなど)との兼ね合いもありますので意思の疎通が必要かもしれません。
ということで、通常のトゥンバオが弾きにくいコード進行の事例をあげて常套句の弾き方を例示してみました。
他にも色々と弾き方はあると思いますので、色々なラテンの音源を聴いて実際の曲に上手くはまるトゥンバオを研究してみてください。

ラテンベース入門その19「Afro〜6/8拍子(ハチロク)のベース その2」

前回の記事では、Afro 6/8でのベースラインをいくつか紹介してみました。
この記事では、Afro 6/8のバリエーションをひたすらに紹介してきます。

Afro 6/8のベースライン バリエーション

Afro 6/8 Ex.1

Afro 6/8 Ex.1
Afro 6/8 Ex.1

Afro 6/8 Ex.2

Afro 6/8 Ex.2
Afro 6/8 Ex.2

Afro 6/8 Ex.3

Afro 6/8 Ex3
Afro 6/8 Ex.3

Afro 6/8 Ex.4

Afro 6/8 Ex.4
Afro 6/8 Ex.4

Afro 6/8 Ex.5

Afro 6/8 Ex,5
Afro 6/8 Ex.5

Afro 6/8 Ex.6

Afro 6/8 Ex.6
Afro 6/8 Ex.6

Afro 6/8 Ex.7

Afro 6/8 Ex.7
Afro 6/8 Ex.7

Afro 6/8 Ex.8

Afro 6/8 Ex.8
Afro 6/8 Ex.8

Afro 6/8 Ex.9

Afro 6/8 Ex.9
Afro 6/8 Ex.9

Afro 6/8 Ex.10

Afro 6/8 Ex.10
Afro 6/8 Ex.10

Afro 6/8 Ex.11

Afro 6/8 Ex.11
Afro 6/8 Ex.11

Afro 6/8 Ex.12

Afro 6/8 Ex.12
Afro 6/8 Ex.12

Afro 6/8 Ex.13

Afro 6/8 Ex.13
Afro 6/8 Ex.13

Afro 6/8 Ex.14

Afro 6/8 Ex.14
Afro 6/8 Ex.14

Afro 6/8 Ex.15

Afro 6/8 Ex.15
Afro 6/8 Ex.15

Afro 6/8 Ex.16

Afro 6/8 Ex.16
Afro 6/8 Ex.16

Afro 6/8 Ex.17

Afro 6/8 Ex.17
Afro 6/8 Ex.17
ということで、ひたすらにAfro 6/8のベースラインを紹介してきました。
これをBembe Claveやクリックに合わせて弾けるようにしましょう。
そして、しっかりと下記の2つのパルスを感じながら弾くようにしましょう。